エンジニアリング事業とは
- エンジニアリング事業とは、ユーザーの工場の生産現場における設備保全・機器修理メンテナンス・営繕工事業を指します。工場現場では日々生産がおこなわれており、物販の消耗品だけでなく、修理・点検なども必需品です。通常、工場内には出入りする既存の工事会社が工事を請け負います。多くの工事会社は、設備導入や工場新設・増設に伴う長期間の工事を請け負うことが多く、1~2日で終えるような営繕工事などは受けたがらない傾向があります。
- 保全担当者を内製化する企業も多くございますが、実際の工場現場では「人手不足・高齢化に伴い、社内で対応が難しい。」「資格や講習を受けさせないといけないが、現場を離れられない。」「外部に頼むも、いつも頼んでいる工事会社の対応が悪くなり、他に依頼する先もわからない。」などがございます。
- この“どこに頼んだらいいか分からない工事”が工場内では常に発生しており、ユーザーと直接やり取りをしている生産財商社がエンジニアリング事業を請け負うことが可能です。
- 生産財商社がエンジニアリング事業に取り組むべき7つの理由
- ① 単価・粗利率が高い
- ② 必需品である
- ③ 営繕工事であれば、工事をメインとする工事会社を請け負いたがらない
- ④ 構内外注に対して、実はユーザー(お客様)が不満を持っている
- ⑤ ユーザーもたまにしか発注しないので、費用や技術などわからないことが多い
- ⑥ 工事に付随して物販の話も発生しやすい
- ⑦ お客様と人間関係をつくりやすい
エンジニアリング事業強化/立上のご支援概要
- このようなニーズを生産財商社が獲得し、自社・協力会社と共に対応することにより、エンジニアリング事業に参入することが可能です。下記、エンジニアリング案件の例です。エンジニアリング案件は、自社に価格決定権があるため、高単価且つ粗利率30%以上を目指すことが可能です。さらに、工事に付随して物販の話も発生しやすい案件でもあります。

遮熱工事
輻射熱を遮る特殊な塗料を屋根や外壁に塗布したり、遮熱シートの設置を行います。熱中症対策の需要がますことで、年々施工数が増えている工事です。

床塗工事
工場の床は、産業機械などの重量物や、ミクロン単位での加工を必要とする工作機械の設置など地盤の安定、平行度が求められます。床面の凹凸や塗装の剥がれの定期メンテナンスが必要です。

騒音・防音壁設置
工場の敷地境界線には騒音レベルが定められており、違反時は罰金が生じます。工場周辺に住居が新築されることで新たに対策を実施する必要が生じます。

階段の設置工事
工場では屋外に設置される階段も多く、老朽化に伴うトラブルが発生してしまいます。労働災害が発生する前に、定期的なメンテナンスや修理が必要となります。

配管設備工事
給水管、排水管、ガス管、空調の換気管など、種類の多い配管設備は工場維持のために定期的なメンテナンスが必要です。長期的な維持管理に向けて継続的に受注を狙うことが可能です。

高圧配電盤工事
工場市場における高圧配電盤工事は、工場の増築や設備入れ替えなど、定期的に需要が発生する工事となります。省エネ工事など、電気回りの工事の需要も多く、継続的な取引が可能です。

空調機器設置工事
工場は粉塵やオイルミストが舞う非常に過酷な環境となります。ビルや住宅に比べて空調機器の劣化も早く、定期的に更新工事やメンテナンスを実施する必要がございます。

建屋の撤去・新設工事
工場では、製造する製品の変更や、設備の入れ替えにより建屋内の設備の移設にとどまらず、建屋の撤去や新設を行う場合もございます。ビルや住宅に比べて需要の発生頻度が高いです。
よくあるご相談内容
- 生産財商社の皆さまから、以下のようなご相談を多く頂いております。同様の課題をお持ちでしたら、ぜひご相談ください。
- 物販の売上が低迷しており、何か新しい事業に取り組まないといけない
- 同業他社との価格競争に巻き込まれ、訪問件数に見合った売上がたたない
- エンジニアリング事業に参入したいが、進め方がわからない
- エンジニアリング事業で新規顧客を獲得する方法がわからない
- 既存顧客から工事案件をもらうが、他に展開できるものが何か知りたい
- どのユーザーが営繕工事に困っているか把握したい
- 単発の工事で終わり、リピート案件に繋げられていない
- 属人的な営業になっており、対応できる担当者を増やしたい
エンジニアリング事業強化/立上で押さえるポイント
- エンジニアリング事業を進めるにあたり、部品加工業・工事会社との“狭間(はざま)”を攻めることがポイントです。特に、生産財商社では「設備の補修・加工部品代行」「工場保全・営繕代行」を重点的に強化を行うことが重要です。

成熟業界では、
狭間を攻めることが重要!
エンジニアリング事業強化/立上の流れ
- 標準的に下記の流れで策定します。ご状況に応じて柔軟に進め方を提案させていただきます。
Step ❶
- 商品・技術戦略
商品・技術戦略
決定エンジニアリングの
対応範囲の整理〔商品・技術〕
- 対応エリアの整理
- 工事メニューの整理
- 施工事例の整理
Step ❷
- 基軸広告製作
ソリューション
サイト構築世の中にない特定分野
の専門技術サイト〔基軸広告〕
- 新規顧客開拓
- 施工事例集
Step ❸
- 伝達・告知戦略
マーケティング
オートメーション
システムの導入各種販促チャネル構築
〔伝達チャネル〕
- SEO・PPC広告
- マーケティングオート
メーションメルマガ - インサイドセールス
- 業界媒体
Step ❹
- 営業戦略
デジタルマーケティングを使った
市場ニーズの獲得戦略分野への投資判断
〔ニーズ把握と新市場開拓〕
- ソリューションサイトを使ったビジネス拡大
HP Title 九州 工場 修理・メンテナンス.com
HP URL https://japan-factory-repair-and-maintenance.com/kyusyu/
アウトプットイメージ
- 以下のようなアウトプットをさせていただきます(一部抜粋)
- ソリューションサイト
九州 工場 修理・メンテナンス.com
- マーケティングオートメーション
技術情報のメールマガジン
サイト閲覧状況による見込み客抽出
- 市場ニーズ収集
市場ニーズがあるキーワード発掘
データを元にしたPDCAサイクルで運用改善
HP Title 九州 工場 修理・メンテナンス.com
HP URL https://japan-factory-repair-and-maintenance.com/kyusyu/
船井総研の特長
- 船井総研のエンジニアリング事業強化/立上支援の特長は以下の通りです。
- 生産財商社の現場を
深く理解した
コンサルティング - 機械工具商社・包装資材商社・電設資材商社など、それぞれの領域で専門コンサルタントが支援を行います。営業・マーケティング現場を知り尽くした、経験を持つ専門家が、お客様のビジネスを深く理解したうえで、最適なエンジニアリング事業強化/立上支援を行います。現場で培った知識と経験に基き、「これまでのコンサルティングでは成果がでなかった」とお悩みの皆様の課題を解決します。
- 全国に渡る協力会社
ネットワークの構築 - 当社が主催するものづくり経営研究会の会員様は、加工業(機械加工・板金加工など)、商社(機械工具・電設資材・事務機・溶材・制御)、工事業(電気・通信・設備)を中心として300社以上になります。生産財商社が自社の顧客に会員とアライアンスを組んで“受託加工品”や“設備工事”の仕事を受注したり、加工業同士が加工工程を協力した“一貫加工のサービス”の提供、など、会員様同士の協力会社ネットワークの構築が可能です。
- 人的工数をかけず
新規開拓・既存
フォローする仕組み - 展示会や訪問営業に依存する従来の営業では、工数がかかり非効率になりがちです。そこで過去の名刺や見込み客リストをCRM(顧客管理システム)に統合し、マーケティングオートメーション(MA)を活用することで、継続的な顧客フォローが可能になります。これにより、新規顧客開拓と既存顧客の深耕を自動化し、営業効率を大幅に向上させます。船井総研では、名刺管理システムやMAやCRMの導入から運用、定着支援まで実行支援いたします。
- 新事業付加の
伴走支援が可能 - 今回ご紹介したエンジニアリング事業強化/立上以外にも、「部品加工業」「FA・ロボット事業」「中古機械買取販売」「脱炭素ビジネス」など生産財商社が、従来の物販事業に付加をし、高い収益性を実現するために欠かせない新事業の強化/立上の支援が可能です。
ご支援実績(一例)
- 船井総研では様々な地域の生産財商社様のエンジニアリング事業強化/立上の実績がございます。
- 機械工具商社K社
- 既存の営業方法では限界を感じ、Webサイトを活用した新規顧客獲得の仕組みを構築することで、安定的な売上成長を目指していた。
- 多様な顧客との取引を拡大することで、特定の顧客への依存度を軽減し、リスク分散を図っていた。
- ✓リーマンショック前から売上2倍を実現(14億→30億)。
- ✓Webサイトからの新規引合が毎月発生。新規取引先が売上の10%以上を毎年占める。
- 機械工具商社S社
- 既存の物販事業では、成長性に限界を感じていた。
- 従来の顧客基盤や営業方法に依存した状態に不安を感じていた。
- ✓2010年の売上:7.4億→2022年の売上:22.6億(3倍以上)
- ✓上記期間に新たに3つの営業所を開設。
- 機械工具商社F社
- Webサイトを活用した集客システムを構築することで、営業担当者の業務負荷を軽減し、効率的な新規顧客開拓を実現したかった。
- 人材に依存しない、持続可能な営業体制を構築したかった。
- ✓取り組み開始4年で社員数は変わらずに、売上1.5倍を実現。
- ✓Webサイトからの新規引合件数は半年で100件以上に。2年で15件以上の口座を獲得。
ご支援実績(K・マシン株式会社様)
- K・マシン株式会社様の事例をご紹介させていただきます。
会社名 | K・マシン株式会社 |
本所所在地 | 〒601-8318 京都府京都市南区吉祥院三の宮西町70 |
事業所 | 京都南営業所(〒614-8155 京都府八幡市上奈良城垣内40番地2) 滋賀営業所(〒520-3005 滋賀県栗東市御園1956) |
設立 | 1938年 |
従業員数 | 42名(2022年7月度時点) |
年商 | 37億円(2024年度実績) |
事業内容 | 部品加工、工場工事・メンテナンス、FA・エンジニアリング |
- 開始前の課題
─業界自体の成長が横ばいになっている中で、成長してくためにどのような新規開拓をすれば良いか悩んでいた。
─セットメーカー向けへの伝導機器・制御機器の販売を中心の事業で、既存顧客によって売上が左右されていた。
- 提供したソリューション
─京都滋賀地域の工場における工事・メンテナンス案件をもとに、新規顧客開拓を行うエンジニアリング事業参入のための道筋を策定した。
─ソリューションサイトとマーケティングオートメーションを活用することで、エンジニアリング案件を定期的に獲得する集客システムを構築した。
- 導入後の効果
─①セットメーカー中心の取引先から大手最終ユーザー中心へと変化(特に食品系工場の最終ユーザーが増加)した。
─②物販中心の事業内容から、エンジニアリング事業を付加した事業内容に変革したことで、売上・利益が大幅に増加した。
─③結果、拠点数も1拠点から3拠点に増加し、業界成長が横ばいの中で、持続的な成長を実現した。
出典:HP Title K・マシン株式会社会社HP
HP URL https://www.kmcn.co.jp/
資料ダウンロード
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- 【資料目次】
① エンジニアリング事業とは
② エンジニアリング事業強化/立上のご支援概要
③ よくある相談内容
④ エンジニアリング事業強化/立上で押さえるポイント
⑤ アウトプットイメージ
⑥ 船井総研の特長
⑦ ご支援実績(一例)
⑧ ご相談の流れ