まず、皆様の経営に影響を与える主な外部環境の変化として、船井総研では以下の3点に注目しています。

■少子化の加速

皆様ご承知の通り、少子化は深刻化の一途をたどっており、2024年には出生数が70万人を割り込む見込みです。これは、メインターゲットである幼児〜中学生の人口が今後急速に減少することを意味します。

■教育費の抑制傾向

実質賃金の伸び悩みを受け、家計における教育費への支出も抑制される傾向が見られます。これにより、高価格帯サービスの提供が難しくなったり、価格競争が激化したりする可能性があり、費用対効果の高いサービス提供が一層求められます。

■人材採用の難化

学習塾・スクール業界においても人材確保は難しくなっており、有効求人倍率はコロナ禍前の水準に戻りつつあります。特に、指導力のある優秀な人材の確保と定着は、サービスの質と顧客満足度を左右する重要な経営課題です。

これらの変化は、これまでの成功体験が通用しなくなる可能性を示唆しており、新たな戦略と変化への柔軟な対応が不可欠であると、船井総研は考えております。

このような厳しい状況に対応し、生徒募集を成功させるために、船井総研ではデジタルマーケティング施策の導入・強化を強く推奨しております。従来のホームページ（HP）とSEO対策だけでは十分とは言えません。保護者の情報収集や意思決定プロセスが変化している今、多角的なアプローチが必要です。

■保護者の行動変化

 保護者が入塾を決めるまでの流れは、以下のように変化しています。

1. 認知・興味: SNSやWeb広告、知人の紹介などで塾を知る。

2. 情報収集・比較: 検索エンジン（Google等）や口コミサイト、比較サイトで情報を集め、複数の塾を比較検討する。

3. 行動: 体験授業や説明会に参加し、入塾を決定する。

4. 共有: 入塾後の感想などをSNSや口コミサイトで共有する。

このプロセスにおいて、Webサイトだけでなく、SNS、口コミ、広告など、多様なデジタルチャネルを効果的に活用したWEBマーケティング戦略が不可欠です。

船井総研では、特に効果が高いと考える以下の３つの施策について、そのポイントを解説いたします。

施策①：「リスティング広告 × LP」で見込み客に”見つけてもらう”

まずは、塾を探している潜在的な顧客に自塾を認知してもらうことが重要です。そのために有効なのが「リスティング広告」と、その受け皿となる「LP（ランディングページ）」の組み合わせです。

■ リスティング広告のポイント

• ・ターゲットを捉えたキーワード設定

• ニーズが顕在化している保護者が検索するであろうキーワード（例：「〇〇市 学習塾」「〇〇駅 高校受験 塾」「個別指導 おすすめ」など）に広告を表示させます。特に「地域名 + 業種」「地域名 + ニーズ」といった掛け合わせは、入塾確度が高い層にアプローチできるため最優先で設定すべきです。

• ・PDCAサイクルによる継続的な改善
  

• 広告の表示状況や効果（クリック率、問い合わせ率など）を定期的に分析（Check）し、キーワードの追加・削除や単価調整などの改善（Action）を繰り返すことで、費用対効果を高めます。

■ LP（ランディングページ）のポイント

• 広告をクリックした保護者が「この塾良さそう！」と感じ、問い合わせや体験申し込みに繋がるような魅力的な構成が重要です。船井総研では、以下の要素を「共感」→「商品訴求」→「問合せへの誘導」の流れで構成することを推奨しています。

施策②：「口コミ対策 / MEO対策」で“選ばれる”理由をつくる

• アイキャッチ画像: 魅力的な写真で注意を引く

• ターゲットへの呼びかけ: 「このようなお悩みありませんか？」等で共感を促す

• 塾の強み・特徴: 他塾との違いを明確に伝える

• 実績: 成績アップや合格実績で期待感を醸成する

• お客様の声: 生徒や保護者の声で信頼性を高める

• 入塾までの流れ: 分かりやすく示し、不安を取り除く

• キャンペーン情報: 行動を後押しするお得な情報

複数の塾を比較検討する際、保護者は「口コミ・評判」を非常に重視します。Web上で「評判が良い塾」という認識を得ることが、生徒募集において不可欠です。

■口コミ/MEO対策のポイント

• Googleビジネスプロフィール（MEO対策）: Googleマップ検索で上位表示を目指し、高評価の口コミを集めることで、地域での信頼性を高めます。

• ポータルサイト対策: 塾比較サイトなどでの評価・情報を充実させます。

• 良い口コミを集める仕組みづくり:

  • 定期的な満足度アンケートで改善点と高評価の理由を把握する。

  • 満足度の高い保護者へ口コミ投稿を依頼するフローを作る。

  • イベント後や成果が出たタイミングなど、投稿を依頼するきっかけを作る。

• これらの対策を通じて、「この塾なら安心できそうだ」という信頼感をWeb上で醸成することが重要です。

施策③：「YouTube広告 / SNS広告」で”ブランド”を築く

YouTubeや各種SNS（Facebook, Instagram, LINEなど）は、今や保護者世代にとっても重要な情報源です。これらのプラットフォームへの広告出稿は、これまでアプローチできなかった潜在層に自塾の存在や魅力を伝え、ブランドイメージを向上させる効果が期待できます。

■ YouTube広告/SNS広告のポイント:

• 効果的なターゲティング: 年齢、地域（例：教室から半径〇km以内）、子供の有無、興味関心（例：教育、子育て、特定の学校名）、検索履歴（例：「〇〇高校 偏差値」）などを細かく設定し、見込み客にピンポイントで広告を配信します。

• ブランド認知のための集中投資: ターゲットを絞り込み、継続的に広告を表示させることで、潜在意識に自塾のブランドを刷り込みます。短期的な成果だけでなく、中長期的な視点での投資が重要です。

これにより、チラシや看板、検索だけではリーチできなかった層にも認知を広げ、比較検討の段階で有利なポジションを築くことができます。

ここまで、船井総研が推奨するWEBマーケティング施策の一部をご紹介しました。 少子化、教育費抑制、採用難という厳しい環境下で、従来のやり方にとらわれず、最新のデジタル戦略を取り入れ、効率的な生徒募集と盤石な経営体制を築くことが、これまで以上に重要になっています。

しかし、「具体的に何から始めれば良いのか？」「自社に最適な施策は？」といったお悩みをお持ちの経営者様も多いのではないでしょうか。

私ども船井総研は、45年以上にわたり中小企業の経営コンサルティングに特化してまいりました。特に学習塾・スクール業界においては、地域トップクラスの法人様をはじめ全国約50社が参加する経営勉強会「スクール・学習塾ビジネス経営研究会」を主宰するなど、業界の最新動向、成功事例、そしてWEBマーケティングに関する豊富な知見と実行ノウハウを有しております。

船井総研のコンサルタントは、机上の空論ではなく、常に現場に足を運び、皆様の状況に合わせた具体的かつ実践的なご提案を信条としています。

例えば、以下のようなご支援が可能です。

• 貴塾のターゲット層に最適なキーワード戦略と広告運用

• 反響の出るLPの作成・改善指導

• 良い口コミを増やすための具体的な仕組みづくり

• 費用対効果の高いYouTube広告・SNS広告の活用法

• WEBにとどまらない経営戦略の見直し、中期経営計画の策定

• 採用・育成・組織活性化による人材面の強化

• 業務効率化による生産性向上

もし、「もっと詳しく聞きたい」「自社の場合はどうすればよいのか具体的に相談したい」と思われましたら、ぜひ一度、船井総研の無料経営相談をご活用ください。経験豊富な専門コンサルタントが、皆様の課題や目標を丁寧にお伺いし、明日から実践できる具体的なヒントをご提供いたします。

皆様からのご連絡を、心よりお待ちしております。