- 【成功の三条件】素晴らしい業績を上げている人が持つ3つの要素
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はじめに
今回のテーマは成功の3条件です。
船井総合研究所の代表的な経営のノウハウであり会社経営のあり方です。
この成功の3条件は①素直、②プラス発想、③勉強好きというもので、
船井幸雄が目指した、人が輝いて、人が活きる人間中心の経営で
会社を作っていく上で実践するために重要なことです。
3条件の誕生背景
この3つの条件にはできた背景があります。
船井幸雄が社会に出て、様々な経験を経てコンサルタントになり、
さらに独立して日本マーケティングセンター(現在の船井総合研究所)を作るに至った経過にあるわけです。
当時、船井幸雄は様々な成功と失敗を体験しました。
当初、船井幸雄はアメリカからやってきた生産管理などの管理系のコンサルティングをしていました。
それからいわゆる前職の会社で、マネージメント系のコンサルティングや
そこから自ら発展させた繊維系のメーカーのコンサルティングなど様々なことを始めていましたし、
独立後は小売業にも手を広げていくわけです。
このような中で失敗を辛いと感じ、
・いかにしたら会社の成功確率が上がるのか
・素晴らしい業績を上げている人たちはどのような特性や要素を持っているのか
ということを心理学の知識をもとに研究したのです。
そして、このような要素を持っている人たちは成功しやすいというふうに
ルール化したものが「素直、プラス発想、勉強好き」です。
この3条件について、創業以来50年の船井総合研究所のコンサルタントで
知らない社員は一人もいません。
さらに、我々はことあるごとにクライアント企業にもこの3つをお伝えし続けていますから、
日本の数十万の会社の経営者にも、この素直、プラス発想、勉強好きが浸透しているということになります。
これは古典的な考え方です。
さらに狭義的な視点、広義的な視点それぞれから捉えてみましょう。
これは狭義的には経営者の成功ノウハウです。
しかし船井総合研究所の思想というのは、
「経営というものは人間が行っている」
「そもそも人として経営者が光り輝いて、社員なども人間性を高めていく中でも重要なことがある」
というものの見方をしているので、
経営という視点を取っ払った広義的な視点でこの3条件を見ると、
「人が社会で生きていく上でも持っていたほうが成功しやすい基本的な要素」と捉えることができます。
書籍などでも船井幸雄が主張してきた歴史がありますので、
船井幸雄ファンの方は「素直、プラス発想、勉強好き」の3条件が基本的には大好きです。
そのような人たちが、船井幸雄が亡くなった現在も、船井総合研究所と船井流の経営法を支持しているという現実があります。
この3条件はフィールドワークで様々な経営者を分析したと同時に、
船井幸雄自身が勉強してきた経営者、特に松下幸之助さんがいわゆるプラス発想と常に仰っていたのです。
パナソニックの社是などにも出てきています。
そのようなところからも強く影響を受けているのだと思います。
しかも、この3つを唱え出してから、船井幸雄自身の人生もさらに好転し始めました。
そこで、その仕組みを説明したいと思います。
成功の3条件とは
成功ということは大きな成果が出るということです。
大きな実りのある成果を獲得することができる状態になるためには、
素直、プラス発想、勉強好きという癖付けが重要だと船井幸雄は言ったのです。
これは例えて言えば、まっすぐに線が引いてあり、表面上に成果があるとします。
そして、下に素直、プラス発想、勉強好きとあり、真ん中は素直であることが重要です。
素直とは何かと言いますと、
自分が信じていた情報やアドバイスや意見をもらったときに否定しないという能力であり、癖です。
レベルが低い人は、信じなかったりします。
例えば、天動説と地動説でもそうです。
「太陽が動いているに決まっている」という常識がある中、
「いや地球が動いている」と言い出した人がいるわけです。
そこで、意外にその説もあり得るかもと考える人が増えて、
調べてみたら実際にそうだったという話です。
世の中の事象や科学でもそうです。
例えば、ウイルスによる感染症や伝染病などで人類が襲われ、
原因がわからないまま人が次々に亡くなっていきました。
しかし、それ目に見えないは菌がいたからです。
顕微鏡で見たら菌が存在したという事実を話しても
人々は「目で見えないから信じられない」と信じてもらえませんでした。
このようなパラダイムの転換が様々な局面で幾度となくあって
社会は進化しているのです。
これらは全て素直な気持ちがないとできないことです。
特に、人間は病気や経営などが不調になったりすると
視野が狭くなるばかりで八方塞がりに感じ始め、
正しい判断もできなくなります。
例えば、経営者が間違いを引き起こしたら周りを取り巻く人々も心配しますが、
本人は不調ながらも意思を貫こうとするため摩擦が起こるようになったりします。
今後、情報化革命、自立型社会、データ駆動型社会がくると噂されています。
そのようなときに「これもありかもね」という気持ちで適応しないと社会は良くなっていきません。
新しいアイディアや変わったことを言う人は最初は反発を受けることが多い立場だと思いますが、
その人たちの言葉から少しずつ「どうにかならないか」と周りが素直に考え始めて
それが次の研究や発展に繋がるのです。
素直というのは、一旦相手の話を否定せずに聞き入れる能力です。
能力は高められ、身につけることができるものなので
素直さについて意識することが大切です。
ここでいうプラス発想というのは、ポジティブ発想やポジティブシンキングではありません。
どんなときでもポジティブということとは違い、
良いことが一つもなくても、明日を信じて何とかやるという気持ちがプラス発想です。
良いほうに変えていく意思があるのがプラス発想です。
明日はきっと良くなるという気持ちです。
人間というのは霊長類の中で一番「考える」ということができる生き物です。
考える能力を授かっているのだからどんどん頭を使っていくことが大切ですが、実際には脳の数%も使っていません。
そのため、深く考え、挑戦していくと、次のステージにいけるのではないかと考えるのです。
お客さんの行動や意識も変化していくし、
ビジネスにおいてもどんどん勉強をして、お客さんの期待を超えていこうとする姿勢です。
事業の時流が変化しようがアクシデントがあろうが、乗り越えられて必ず良くなるという発想です。
コンサルタントとしての3条件
成果の前にまず「素直」です。
「素直な体質」と「勉強好きの姿勢」と「プラス発想」を持っていると
成果は出ると言っているのが成功の3条件です。
これはどういうことかと言いますと、プラス発想を続けていくとプラス発想がどんどん強くなってきて、
多少の困難があっても「できる、何とかする」という気持ちが増強します。
同様に素直と勉強好きも日々強化します。
さらに継続しますと、プラス発想、素直、勉強好きの達人になっていきます。
これをたった1人の社員だけでなく、1人の社員がやり始めて、経営者がやり始めて、幹部も勉強し始めだすと、
組織風土が変化するはずです、すると、大きな成果が出るという考えです。
コンサルタントは成果を求められます。
成果を出す方法で、テクニカルなものはたくさんありますが、私がやっていることは、
経営者と社員を素直、プラス発想、勉強好きにすることです。
社員に「この本面白いよ」と言うと、経営者から
「誰も社員は本など読まないけど、岡さんから勧められた本を読んでいました。私はとても嬉しかったです」と喜ばれるのです。
目先のテクニカルな話よりも、根本的に関わる社員たちが全員自分の専門分野や興味のあることを勉強し始めて、
それまでは「自分が正しい」と言っていた人たちが人の意見を聞くようになり、
同じような影響を与えつつ意見交換していき仕事に取組み始めていき
事業を展開していく体制ができるとベストなわけです。
だから、私自身も行っているプラス発想、勉強好き、素直の発想を高めていく姿勢をお客様に注入するのです。
すると、東洋医学的な発想かもしれないですが、
結局「急がば回れ」で良い組織風土や組織の体制を作った結果が出てしまうのです。
実は、船井流と言うのは、水面下の経営者と社員の意識を変革させてしまうような
パワーを持った言葉の集合体であり、
その重要なキーワードの素直、プラス発想、勉強好きを実践させれば
必ず成果が出るというような仕掛けになっています。
人中心の社会
企業のビジネスや企業経営、アイディアも、結局は人が生み出しているものです。
まだ人工知能は新規事業などを生み出すまでには至っていません。
人間社会が存続するならば人中心の部分で
基本的には大切にしなければいけないことは確かにあるでしょう。
人が人に貢献していかなくては、いくらベーシックインカムで働かなくても資金が入ってくるとしても、
やっぱり人には人の役割があるし、
仕事をすることや社会に貢献することによって自分自身が成長してやりがいを感じ、
人生を楽しむことに繋がるのです。
人を活かす組織
次に、船井総合研究所は人のやる気を引き出す組織や人の可能性を信じる組織が強いという話です。
これはいわゆる労働理論などの話でいういわゆるX理論とY理論で、
「人は怠惰だから厳しいルールがなければさぼるのだ」という性悪説で見るX理論と、
「人は素晴らしいのだから能力を引き出していこう」という性善説のY理論があります。
船井総研はXかYかどちらかと言うと明らかにY理論です。
人をとにかく信じて、人が仕事をしていきながらも伸びるように事業を展開していくのです。
すると、好循環が生まれるということです。
人を活かして伸ばすという視点が非常に重要だということです。
船井総研には「やる気の法則(1:1.6:1.6の2乗の法則)」というものがあります。
人から言われた通りのことをしては1の成果しかでませんが、
仕事に主体的に参画すると1.6倍の成果を出せます。
さらに自発的かつ発展的に行う仕事の成果は「2.56」倍(1.6の2乗)になるのです。
要は、ヒエラルキー型の組織でピラミッド型の中で上司から言われてやるのではなく、
自分たちが有機的なつながりのネットワークの中で従業員たちと仲良くソーシャル型の事業を推進すると、
お客さんとも非常に良いかたちになるということです。
そのようになれば会社のかたちが変化していき、中心は建物や本社がどこかという話ではなくて、
中核はミッションやビジョンになってくるだろうという話です。
だから、人のやる気を引き出すためには経営者が怖いから等の理由ではなくて、
社員全員がやりたくなってしまうようなミッションやビジョンを掲げられる企業になったり、
経営者が中心となって人を巻き込んでビジネスを展開していったりする必要があるということになります。
これは、生きていくための術のとして仕事をしているのではなく
皆楽しそうに仕事をしている会社が日本にも世界にもあるのです。
「プラス発想」で会社自体を運営していくということです。
「プラス発想」による原因と結果の法則
3つの要素の中で一番エネルギーとして強いのは「プラス発想」だと思いますが、
社員全員がプラス発想で立ち向かうことできれば、経営者も楽になり悩みもなくなると思います。
しかし「プラス発想」に切り替えて大きな成果も出したいと思ったときに、
「では、まず始めに何をどうしたらいいのだろうか?」と疑問が出ると思います。
いわゆるプラス発想をマネタイズするには、ということですね。
これはどういうことかと言いますと、伸びて儲かる事業や稼げる事業に
「プラス発想」で取り組む社員が増えればいいのです。
これを大きな成果として出したいわけなのです。
それには原因を作らなければいけません。
船井総合研究所では、原因と結果の法則での因果関係を重視します。
例えば、「今日という日は、未来の成功のための原因作りの日なのだ」ということが船井総合研究所の思想です。
今日が良いのは過去に頑張っていい原因を作ったからだという考えで、
だから未来のために、今日その仕掛けを作っておこうという発想です。
結果で劇的に良い結果を見たい。
ではその結果は何によって生まれるかというと、「アクション」によって生まれます。
願って思っているだけでは良い結果は出ないし、経営者が机の上で経営戦略を練っても出てきません
動く仕組み、もしくはシステムで動いてしまう仕組みを取る必要があります。
行動によって結果は出ます。
いくらシステムを使っても設定をするのは人間です。
その行動はどこから生まれるのかと言いますと、いわゆる気付きや発想から生まれるのです。
人間は気付いて「やってみよう」と思わない限り行動しないものです。
このような発想で、やってみようと思う意識が働くかどうかということです。
また、「やってみよう」と思わない人を思わすためには何が必要かと言いますと「言葉の力」が大きいです。
「できるから、やってみよう。応援するよ」という言葉の力です。
プラスのエネルギーの言葉を使って、人を動かしていくということが重要です。
プラスの言葉がプラスの行動を生み出すのです。
そして、プラスの結果が出るということにつながります。
分かりやすく言いますと、マイナスの言葉を使ってマイナスの行動を起こせば、マイナスの結果しか出ません。
会社でマイナスのエネルギーを周りに発揮しては駄目なのです。
プラスの言葉で埋め尽くしたほうがいいです。
これは、単純に人を褒めることととは違います。
プラスの言葉は強いエネルギーを持っているおり、人を動かす力があります。
つまりプラスの言葉を練習する、トレーニングするというのが非常に重要で、
人に勇気を与えたり、やってみようと行動を促進したりする言葉、特に日本語は表意文字なので言葉自体にエネルギーがあります。
この言葉を経営戦略や経営者の言葉や普段の会話で使える会社が本当は強いです。
否定的な暗病反な言葉を使わずに明元素を使えというのは昔から言われていることです。
明るい言葉を使おうということです。
これは船井総研流の考え方でいくと、
プラスの言葉、プラスの行動、プラスの結果はプラスの意識から生まれるということです。
このプラスというのは、人の話も聞いて素直に取り組まないとプラスにならないわけです。
まず、素直にするから可能性が広がった中で、プラスで推進するのです。
そして、それを勉強して補うのです。
さいごに
これが、私が捉えている「成功の3条件で実践すれば結果は出る」というお話です。
自分自身を振り返っても、人に話をするなら自分が自分に言っている話と同じなのです。
自分が自分に言っていて、自分に責任があるからやってみようというのがプラスの結果に出やすい状態にあって、
あとは自分がどうするかということです。
だから、船井総合研究所の「素直、プラス発想、勉強好きが重要だ」と言っていても、実際に行動しないと結果は出ません。
皆様の会社でもこの成功の3条件を実践し続ける会社や組織作りに挑戦されることは非常に良いのではと思います。
今回は成功の3条件のお話をしました。
ご清読いただきありがとうございます。