「DX化とデジタル化の違い」について、以前も本コラムで取り上げましたが、つい先日もある社長様から改めて同様なご質問を頂きした。
そこで改めて、その違いをご紹介致します。
「デジタル化」の最も分かりやすい例は「ペーパーレス化」「リモート化」です。紙媒体をタブレット媒体にするとか、リアル会議をリモート会議にするとかで、「デジタル“ツール”への転換」と理解頂いて良いです。
それに対して、「DX化」は「“業態”転換」であり、「“ビジネスモデル”転換」であり、「“業務プロセス・業務フロー”の転換」です。例えば、ペーパーレスによって紙をデジタルにするだけではなく、多拠点からリアルタイムで入力して、その入力状況をリアルタイム把握することで、リアルタイムで業務改善に繋がり、その改善成果もデジタルデータで共有されて、結果として生産性UP&業績UPになる、そのような業務改革に繋がることが「DX化」です。
また、別な例を挙げましょう。人的なリアル営業からWEBを活用した営業にして、かつ、そのWEBの閲覧分析をしてどの顧客が?いつ?どのWEBページを閲覧したのか?を分析することで、何度も何度もリアル訪問するよりはリモートで効率的にアプローチして営業改善していくのが「DX化」です。
いずれの例も何らかのデジタルツールを導入しますが、それだけではなく、ツール導入後に分析・解析して、これまでの業務プロセスやビジネスモデルを改善していくことがポイントです。ツール導入後の活用でその成否が大きく変動します。
その為には、デジタルデータを分析・解析して、具体的に業務改善・ビジネスモデル改善を企画&実践できる人材や組織が必要です。つまり、人員体制や組織編制の見直しが必要になります。デジタルツールよりも「ヒト」やそれを動かす「仕組み」がポイントです。
「DX化」とは、デジタルツールだけに焦点を当てるのではなく、ビジネスモデルや業務プロセスや業態に目を向けて、かつ、「ヒト」に焦点を当てて、“経営者目線”で取り組むものなのです。
DX化とデジタル化の違い
2021年08月25日