- 受託型製造業向け メーカー化 ロードマップ支援
メーカー化とは
- メーカー化とは、金属加工業などの受託型企業が、単なる加工請負業から脱却し、自社の技術やノウハウを活かした独自の価値を持つ製品やサービスを展開することを指します。必ずしも一般的なメーカーのように、大量生産を前提としたビジネスモデルへ移行する必要はありません。むしろ、「自社の技術が活きる領域で競争力を高めること」こそがメーカー化の本質です。
- 単なる受託製造では、価格競争に巻き込まれやすく、利益率が低下しやすい傾向があります。しかし、メーカー化を進めることで、価格決定権を持ち、安定した収益を確保できるビジネスへシフトすることが可能になります。
- また、メーカー化は、単なる受注生産から見込み生産へ移行することを意味するわけではなく、あくまで自社の技術の強みを活かし、市場ニーズがあり、競合が少ない領域で独自のポジションを確立することを目的としています。特に、ニッチな市場で特注性の高い製品に特化することで、価格競争から脱却し、高付加価値を提供することが可能になります。

大手―メーカーなら市場規模が
50億円のマーケットで採算を狙う。
特注メーカー化では市場規模が
10億円程度でも十分な収益を望める。
メーカー化ロードマップ支援の概要
- 近年、メーカーの調達DXが進み、標準品の淘汰や部品の共通化・モジュール化が加速する中で、金属加工業は価格競争に巻き込まれやすくなっています。既存顧客のコスト要求の厳しさや、多品種少量生産の非効率性も加わり、利益率の低下が課題です。こうした状況を打破し、高収益化と生産性向上を両立させるため、当社では「メーカー化ロードマップ策定支援」を行っています。
メーカー化のメリット
- 付加価値の高い製品に特化し、高収益化(複雑形状・特殊仕様)
- 調達DXの影響を受けにくいニッチ市場なら価格競争を回避できる
- 市場成長性のある分野をダイレクトに開拓可能
- 類似加工品の引合を獲得し、営業効率を向上
- ラインナップの拡充により生産性が向上
- 自社規格品のカスタマイズにより見積り工数を削減
- 受託生産でも短納期対応により顧客満足度を向上
- 新規引合の増加で、高利益率の案件を選択可能
よくあるご相談内容
- 主に受託型加工業の皆さまより、以下のようなご相談をいただいております。
- 景気後退で取引先からの生産数が減少し、売上・利益が逼迫しているので、早期に対策したい
- 同業他社との価格競争に巻き込まれ、忙しくても儲からない現状を打破したい
- 既存顧客からの単価交渉が厳しくなっており、より高付加価値なサービスを提供したい
- 部品の共通化・モジュール化が進んで自社の仕事が減る見込みなので、今のうちに手を打ちたい
- 本業が好調なうちに、次の収益の柱となる事業を立ち上げたい
- 顧客の設計部門と協業し、上流工程から関われるようなビジネスモデルを構築したい
- 顧客の仕様に応じたカスタム製品を提供することで、付加価値の高い事業へシフトしたい
- 人が採用出来ない中でも、今の人員で売上と利益を上げる方法を知りたい
- 車載・通信・医療・FAなど、今後成長が見込まれる市場に参入したい
- 受託型加工だと利益が出づらいから、利益を確保できる新規事業にチャレンジした
メーカー化で押さえるポイント
- メーカー化を成功させるためには、以下の要素を押さえることが重要です。
- ポイント
- 内容
- 1市場成長性のある
分野を狙えているか? - 市場の成長性がない分野では、将来的に需要が縮小し、売上が伸び悩む可能性が高くなります。また価格競争が激しい市場に参入すると、利益率が低下しやすくなります。だからこそ、成長市場を見極め、安定した受注が見込める分野に集中することが重要です。
- 2競合が少ない市場を
選んでいるか? - 競争の激しい市場では、他社との価格競争に巻き込まれ、利益を確保しにくくなります。また、既に確立されたプレイヤーが多い市場では、新規参入企業が差別化するのが困難です。だからこそ、競争が少ない市場を選び、価格競争に巻き込まれないポジションを確立することが必要です。
- 3自社の強みを
活かせる分野を
選定できているか? - 市場が成長していても、自社の強みを活かせない分野では、競争力を発揮しにくくなります。また、一般的な技術で対応できる分野では、大手企業との競争が避けられません。だからこそ、自社ならではの独自技術やノウハウを活かせる領域を特定し、他社が真似できない付加価値を提供することが重要です。
- 4デジタルを活用して
効率的な営業・集客ができる仕組みになっているか? - 展示会・人脈・訪問営業のような従来の営業スタイルだけでは、効率的に新規顧客を獲得するのが難しくなります。特にBtoB業界では、購買行動の多くがインターネットでの検索から始まるため、デジタル施策が重要になります。だからこそ、専門サイトやマーケティングオートメーション、CRM(顧客管理システム)を活用し、効率的な新規開拓・顧客フォローの仕組みを構築することが必須です。
メーカー化ロードマップ支援の流れ
- 標準的には以下の流れで策定します。ご状況に応じて柔軟に進め方を提案させていだきます。
- Phase1
3C分析による商品・技術戦略決定 メーカー化の第一歩として、自社の強みを明確化し、ターゲット市場を選定します。3C分析(自社・市場・競合)を活用し、競争力のある分野を見極め、勝ち筋を策定します。
- 自社(Company):自社の強み・技術・リソースを整理し、活かせる分野を特定
- 市場(Customer):市場規模・成長性・顧客ニーズを分析し、ターゲット領域を決定
- 競合(Competitor):競争環境を分析し、競合が少なく、自社が優位に立てる市場を選定
- 商品・技術戦略の策定:高付加価値・高利益率の事業領域を見極め、ビジネスモデルを設計
- Phase2
特定分野の専門技術サイト構築 ターゲット市場において、企業の技術力・製品価値を伝えるための専門サイトを構築し、顧客獲得の基盤を整えます。
- Web上で「一丁目一番地」を獲得:検索エンジンで上位表示されるコンテンツを設計
- 専門技術の情報発信:ターゲット市場に対し、自社の技術・強みを分かりやすく伝える
- リード獲得の仕組み構築:見込み顧客の流入を増やし、商談につながる仕組みを整備
- マーケティングオートメーション(MA)の活用:顧客リストへの定期的な情報発信で確度が高い見込み顧客を選別&営業フォロー
- Phase3
成長分野の市場ニーズ獲得 メーカー化を持続的に成長させるため、市場の変化を捉えながら、顧客のニーズに対応し続ける体制を構築します。
- 新規引合の増加よる選別受注:高利益率の案件を選択し、事業の収益性を最大化
- 次の商品のニーズ把握:得られた市場データをもとに、次の商品のヒントを探す
- 新商品の発信:ライバルが存在しないうちに、新たな商品を発信し、さらに専門性を高めていく
HP Title 特注シム製造センター.com
/HP URLhttps://www.shim-manufacturing-center.com/
アウトプットイメージ
- 以下のようなアウトプットをさせていただきます(一部抜粋)
- ソリューションサイト
特殊ネジ専門サイト
- マーケティングオートメーション
メールマガジン開封結果
- 市場ニーズ収集
市場ニーズがあるキーワード発掘
データを元にしたPDCAサイクルで運用改善
船井総研の特長
船井総研の特長
- 船井総研のメーカー化支援では、以下のような点を大事にしております。
- 3C分析による
商品・技術戦略 - メーカー化を進めるには、市場の選定と自社の強みの明確化が不可欠です。市場の成長性を見極めることで、長期的に安定した受注を確保し、競争が激しい市場を回避しつつ、独自技術を活かして差別化を図ることができます。また特定製品に集中することで、価格決定権を持ちやすくなり、利益率を向上させることができます。船井総研では、製造業に精通したコンサルタントが徹底した3C分析(自社・市場・競合)を行い、最適な商品・技術戦略を提案します。
- インターネット上で
一丁目一番地の
獲得 - BtoBバイヤーの多くが情報収集をインターネット検索に依存する現在、Web上での可視性を高めることが不可欠です。検索エンジンで上位表示されなければ、どれだけ優れた技術を持っていても認知されません。競争の少ない市場を狙い、検索ボリュームのある分野でSEO対策を実施することで、効率的に見込み客を獲得できます。船井総研では、Webマーケティングを最大限活用し、検索結果の一等地を獲得する戦略を提案し、代行までサポートします。
- 人的工数をかけず
新規開拓・既存
フォローする仕組み - 展示会や訪問営業に依存する従来の営業では、工数がかかり非効率になりがちです。そこで過去の名刺や見込み客リストをCRM(顧客管理システム)に統合し、マーケティングオートメーション(MA)を活用することで、継続的な顧客フォローが可能になります。これにより、新規顧客開拓と既存顧客の深耕を自動化し、営業効率を大幅に向上させます。船井総研では、名刺管理システムやMAやCRMの導入から運用、定着支援まで実行支援いたします。
- 成長分野の
市場ニーズ獲得 - メーカー化の成功には、市場の変化を捉えながら適応し続けることが重要です。ネット上でTOPポジションを取ることで、多くの引き合いやニーズをつかむことができます。そして様々なデータを分析・活用し、市場の動向や顧客ニーズを継続的にモニタリングすることで、次の商品の種を見つけることができます。船井総研では、成長市場の動向を見極め、顧客ニーズを把握し、企業のメーカー化から次のステップへと進むための持続的成長を支援します。
ご支援実績(一例)
- 船井総研では業種・業態・規模問わず、様々なメーカー化支援の実績がございます。
- 屋外盤
- 特定業界・特定顧客の仕事量に業績が大きく左右され、一時は売上が半減
- 板金機械では差別化が難しく、防水試験設備を持つ同業者は少ない
- ✓自社の市場ドメインを「屋外盤」に選択と集中を図り、板金加工業から「屋外盤メーカー」として、自社が得意な技術・加工品を商品として打ち出すマーケティング戦略をご提案
- 特殊ネジ
- 既存顧客への依存度が高く、リーマンショックで大きな打撃を受ける
- 冷間鍛造品の2次加工が主力事業で、顧客がネジメーカーとなり、利益率が低かった
- ✓特殊ネジの特注メーカー化戦略でビジネスモデルを変革
- ✓従来は顧客だったネジメーカーが仕入れ先になり、メーカーとの直需対応によって高利益な案件の受注獲得
- ✓成長分野の比率増加に伴い、利益率は2倍に増加
- ✓特殊ネジを自社規格として整備してメーカー販売へ
- 特注シム
- 既存のプレス加工品は薄利多売で利益が出づらい
- 売上よりも利益を重視して、特定製品に特化して利益率を重視したい
- ✓利益率が高いシムと積層コアに絞り、自社の強みである「バリレスプレス」を軸にシムと積層コアの特注メーカー
- ✓取り組み初年度で売上3000万円を達成
- ✓通販サイトでの規格品販売でシムメーカー化へ
- 産業用機械装置カバー
- 多種多様な板金加工を請け負っていて、忙しいけど儲からない状態が続いていた
- 自社の強みである大型板金に特化して、効率よく利益を上げるようにしたい
- 特定客に依存せずに、新規開拓をしたい
- ✓産業用機械・装置のカバーの特注化戦略で、国内工作機械メーカーの主要企業から多くの引き合いを獲得
- ✓新規顧客のみで単年度売上が1億円を達成
- レーザーノズル
- 多品種少量の継手部品の製造を行うものの、受注生産になるため計画的な生産ができない
- 多品種少量生産のせいで現場が混乱し残業が蔓延
- ✓レーザーノズルや継手の特注メーカー化戦略で、計画生産が可能に
- ✓残業ゼロで4000万/月から8000万/月へ売上向上
資料ダウンロード
- 本ページの内容は以下からダウンロードできます。
- 【資料目次】
① メーカー化ロードマップ支援の概要
② よくある相談内容
③ メーカー化で押さえるポイント
④ メーカー化ロードマップ支援の流れ
⑤ アウトプットイメージ
⑥ 船井総研の特長
⑦ ご支援実績(一例)
⑧ ご相談の流れ