コロナ禍で、業績を苦戦している中、各業種で業績を伸ばしているビジネスモデルがあります。その共通点が、狭属性の「単品ビジネス」です。これは、取扱商品の中で、突出して成長している商品群をスピンアウトして、それだけを売る単品(購入単位の商品群)のビジネスモデルにするものです。例えば、スイーツからスピンアウトした「プリン専門店」であったり、リフォームからスピンアウトした「給湯器専門」であったりであります。
このように「単品ビジネス」することで、その商品群が、5倍、10倍することが可能になります。その理由として、商品群に特化してマーケティングすることで、購入層の集客が10倍から20倍になるからです。また、購入確率も専門的な売場、専門的な接客することで、2倍から3倍に引き上げることが出来ます。
このような「単品ビジネス」をいくつかご紹介させて頂きたいと思います。
【プリン専門店】
スイーツ専門店で売上1億円に対して、プリンの売上は、年間で300万円程度です。それが、観光立地で5坪程度のプリン専門店を展開すると、売上1億円にすることが出来ます。立地の集客力で売上を上げることもそうですが、店舗で購入したお客様からのリピートで、EC通販の購入が売上3割以上占めることから、売上1億円を実現しています。
【給湯器専門店】
リフォーム専門店で売上3億円に対して、給湯器の売上は、500万円程度です。それが、30坪程度の「給湯器専門店」を展開すると、売上2億円にすることが出来ます。店舗の来場集客も増加することもそうですが、WEBサイトから集客が、リフォーム専門店での給湯器の集客に比べ20倍することが出来ることから、そのような売上を実現しています。
【平屋専門店】
新築で少し売れている工務店は、年間24受注、売上5億円位になります。その内、平屋は、6棟程度が売れている状況です。昨今、地方では、移住であったり、晩婚であったりで、平屋の需要が高まっており、元々24棟の新築を売る工務店が、「平屋専門店」に転換したところ、平屋だけで36棟に売れるようになっています。
競合の平屋のモデルハウスの展開が無かったり、平屋専門のWEBサイトが無かったりの非競争状況で平屋展開することから、同じ投資、同じ人員、同じ経費で、売上を1.5倍すること出来ています。
3つの事例で解るように「単品特化」することは、それだけでビジネスモデルの差別化をすることが出来ます。特に業界大手や、地番一番店は、総合力で売ってくることから、このような差別化が有効的なります。
「単品ビジネス」は、細かく売上分析して、成長商品群を見つけて生まれビジネスモデルです。これは、どの業種でもヒットすることが可能ですので、是非、チャレンジしてみてはいいかがでしょうか。
コロナ禍で飛躍、単品ビジネス
2021年08月26日