採用難の時代、それでも応募が来る会社がある。
「もうウチみたいな会社には人が来ないんじゃないか」
最近、ある経営者の方がこぼした言葉です。地方で建設業を営むその方は、ここ数年、求人を出しても応募がゼロ。ようやく面接まで進んだ人も、入社後すぐに辞めてしまうという状況が続いていたといいます。
このような話は決して珍しいものではありません。私たちが日々ご相談を受けている中でも、「採用がうまくいかない」「人材が定着しない」と悩む中小企業の声は後を絶ちません。
少子高齢化、働き方の多様化、大手企業との競争激化……
中小企業にとって、今や「採用できない」は当たり前の時代になりつつあります。
ですが、その一方で、似たような環境にありながら「人が集まっている会社」も確かに存在しているのです。
いったい、その違いは何なのでしょうか?
“採用できない会社”と“できる会社”の決定的な違い
ここで、もう一つの事例をご紹介します。
同じく地方にある製造業の中小企業。数年前までは、採用に関してまったく手が打てず、社長が日々現場を回りながら、自ら求人広告の出稿を行っていたそうです。
広告費は月に20万円以上。それでも反応はほとんどなく、仮に応募があっても、面接で「なんとなく来た」「仕事内容がピンと来ない」と言われ、辞退されるケースが続出。
「もうこれは運とタイミングしかない」と、半ば諦めの境地に立たされていたといいます。
そんな中、転機となったのは“採用のやり方”を根本から見直したことでした。
彼らが行ったのは、「求人票を変える」「ホームページに会社のストーリーを載せる」「面接で伝えるメッセージを磨く」といった、きわめてシンプルなこと。しかし、どれもこれまで“やっていたつもり”で済ませていた内容ばかりだったのです。
その結果、どうなったか。
6ヶ月後、年間で15名以上の応募が集まり、そのうち数名が実際に入社。1年以上経った今でも、全員が活躍を続けており、離職者はゼロ。現場からも「教える時間が確保できるようになった」「社員の表情が変わった」という声があがってきたそうです。
この会社のように、「今までの採用の常識」に疑問を持ち、
やり方を変えることで、確実に成果を上げている企業は全国に存在します。
“仕組みで採る”という新しい考え方
では、彼らが行った採用の「見直し」とは、具体的に何だったのでしょうか?
キーワードは、「仕組みで採る」という考え方です。
多くの中小企業では、採用活動は人手不足が発生してからの“対処”として行われがちです。求人を出す、面接をする、採用できればラッキー——。これはいわば「採用=単発の作業」と捉えるスタイルです。
しかし、人が集まっている企業の採用はまったく逆です。
「誰に来てほしいのか」
「その人が魅力に感じる会社とはどんな姿か」
「入社後、どう育て、どう定着させていくのか」
こうした採用から育成・定着までの流れを一つの“仕組み”として捉え、事前に設計しているのです。
言い換えれば、採用は「始める前」に勝負が決まっているのです。
経営者が採用に向き合うことで会社は変わる
採用を仕組みとして捉える際に、最も重要なのが「誰が主導するか」という点です。
ここにおいて、成功している会社にはある共通点があります。それは、経営者自身が採用に関与しているということです。
「採用は人事の仕事」「私は忙しいから任せている」——
こうしたスタンスのままでは、なかなか良い人材と出会うことはできません。
なぜなら、中小企業にとっての最大の“魅力”は、経営者の想いそのものだからです。
誰もが知っているブランド力や、厚待遇を提示できる大企業と比べて、中小企業が勝てるポイントは、「この社長のもとで働きたい」と思わせられるかどうかにあります。
面接で直接話す、社長の言葉でビジョンを伝える、求人票に自分の言葉を乗せる——
それだけで、応募者の心が動くことは本当に多くあります。
採用フォーラムという“第一歩”
私たち船井総合研究所では、これまで数百社を超える中小企業の採用支援を行ってきました。
そこで得た確信は、「採用の成功には、順番と仕組みがある」ということ。
その成功のポイントを余すことなくお伝えするために、今回【採用フォーラム】を開催いたします。
このフォーラムでは、実際に成果を出している企業のリアルな事例をもとに、
- なぜ人が集まらなかった会社が採用に成功したのか
- 面接や求人票のどこを見直したのか
- 応募ゼロから、定着率95%を実現した育成フローとは
といった内容を、再現性のあるカタチでご紹介します。
また、初めて採用を本格的に見直す方にもわかりやすいよう、「何から始めるべきか」「誰が、何をするのか」を明確にできるよう、具体的なステップも丁寧にお伝えします。
採用は、“未来への投資”です
今、「人がいない」「採れない」と言われています。
それは事実です。ですが、「採れない時代に、採っている企業」があるのも、また事実です。
つまり、チャンスはあるのです。
このフォーラムは、今の採用のやり方に限界を感じている経営者の方にこそ、ご参加いただきたいと考えています。
そして、単なる“採用のテクニック”ではなく、“経営戦略としての採用”を一緒に考える時間にしたいのです。
“人を集める会社”には、理由があります。
その理由を知り、自社に合ったカタチで取り入れることで、採用は確実に変わります。
今こそ、採用の“やり方”ではなく、“考え方”を変えるタイミングです。
未来の社員に出会う準備を、ここから始めてみませんか?
皆さまのご参加を、心よりお待ちしております。
▼フォーラム詳細・申込はこちら
👉 https://hrd.funaisoken.co.jp/saiyoforum/
執筆者: ヒューマンキャピタル支援部 マネージング・ディレクター 滝本 千晶 たきもと ちあき |