- PDCAはもう古い?DX時代のマネジメントにおける今注目の思考法とは
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PDCAの3つの弱点
従来、マネジメントの鉄則はPDCAサイクルを回すことでした。
PDCAとはPlan(計画)・Do(実行)・Check(検証)・Actin(改善)のことです。
そしてこのPDCAサイクルには、次の様な3つの弱点があります。
それは、
■弱点1)そこから新たなイノベーションが生まれない
■弱点2)刻々と状況が変化する中で、当初立てたP(計画)が機能しなくなる
■弱点3)時間がかかりすぎる
と、いうことです。
従来の様な右肩上がりの時代、あるいは先を見通せる時代においては
PDCAサイクルがうまく機能していましたが、
現在の様に極めて不透明な時代、あるいは想定外の変化が起きる時代においては
機能不全に陥る可能性が高いのです。
PDCAサイクルに代わる思考法「デザイン思考」
実際、米国を中心とする欧米圏においてはPDCAサイクルに代わる思考法として
「デザイン思考」が主流となっています。
デザイン思考とは、
■STEP1:共感をもって人々を観察する
■STEP2:問題を定義する
■STEP3:アイデアを生み出す
■STEP4:プロトタイプを作る
■STEP5:実世界でテストする
というループを回していくものです。
ちなみにデザイン思考の原型は、米軍が開発した「OODAループ(ウーダループ)」です。
軍事行動も先が読めない中、刻々と状況が変化する中で意思決定をしなければなりませんが、
このOODAループのビジネスへの応用版が
前述の「デザイン(=新たな何かを生み出す)思考」なのです。
重要なのは実施スピード
さて、このデザイン思考の中で最も重要なプロセスは
STEP4の「プロトタイプを作る」ということです。
つまり不完全でもいいので、まずはつくってみて市場の評価を得る、という
スピードを何より重視しているのです。
前例が無いことに挑戦しなければならないDXの時代、
ぜひこの「デザイン思考」のフレームワークを強く意識していただきたいと思います。
片山 和也