多くの経営者と日々接する中で、ある共通の悩みを耳にします。 「自分の右腕となる幹部が育たない」 「新規事業を任せられる人材がいない」 「現場の判断に任せるには不安がある」 こうした声の裏側には、企業として“中堅企業”にステップアップする際に避けては通れない 【幹部育成】の課題があります。 では、なぜ多くの企業で幹部が育たないのか。 それは、「現場での実績」や「年功序列」に頼った“昇格”に偏り、本来必要な「経営者的視点」 や「マネジメントスキル」の習得が後回しになっているからです。 経営者と幹部の“視座の差”が会社の成長を止めるのです。 社員としては優秀でも、「幹部」として通用するとは限りません。 経営者と幹部の最大の違いは、“物事の見方”にあります。 例えば、経営者は売上・利益だけでなく、「中長期的な戦略」「組織の構造」「人材の最適配 置」まで見て意思決定をします。 一方、多くの現場責任者は、与えられた業務の延長線上でしか判断できない傾向があります。 この視座の違いが埋まらない限り、「社長の目が届く範囲」以上に会社を拡大することは難し いのです。 つまり、会社の成長スピードは、【幹部層の“経営者化”】によって大きく左右されるというこ とです。 中堅企業の条件とは──任せられる「幹部」を計画につくることです。 中堅企業とは、売上規模だけでなく「組織力」が整っている企業です。 その鍵となるのが「経営者不在でも事業が動く」組織体制の構築。言い換えれば、経営者の分 身となる【幹部人材】の存在が必要不可欠です。 ・部門の売上責任を持てる ・部下の採用・評価・育成ができる ・目標と現状のギャップを埋めるための戦略を描ける ・ビジョンを掲げ、牽引することができる こうした機能を持つ幹部が社内に 2 人、3 人と育てば、社長のリソースは事業開発や新市場へ の投資に向けられるようになります。 幹部は“選ぶ”のではなく“育てる”もの ここで注意したいのは、「幹部人材は自然には育たない」という点です。 任せたい気持ちはあっても、「本人の成長に任せる」「経験を積めば育つだろう」という“期 待”に頼った人材育成は、結果的に機能不全を招くことが少なくありません。 実際に成果を出している企業では、以下のような仕組みを整えています。 ・経営視点を学ばせる研修機会の提供 ・現場業務から意図的に距離を置く役割変更 ・実践的なプロジェクトの任命 ・経営者自身がメンターとなって関わる機会 幹部は“自走する経営者予備軍”です。 そのためには、「育てる覚悟」と「計画的な仕組みづくり」が求められます。 「幹部の可能性を引き出す環境」を整えることで、企業全体の成長ドライバーをつくることが 可能になるのです。 【任せる力=幹部を育てる力】が、次の成長ステージに進むための鍵になります。 幹部育成は、今日明日で完了するものではありません。 だからこそ、今この瞬間から取り組みを始める必要があります。 組織に「幹部」という柱を打ち立て、経営者が「未来」を見られる体制を構築しませんか? >>幹部育成のご相談はこちらから |
中堅企業を目指す会社が今すぐ取り組むべき「幹部育成」
2025年05月09日