取引銀行とは
本記事での取引銀行とは、「融資取引がある銀行」のことです。
預金取引のみの銀行は含みません。
「取引銀行の変更」とは、言い換えれば「メインバンクの変更」です。
企業の多くは複数の銀行から融資を受け、その中にメインバンクが存在します。
このように取引銀行内での序列が生まれます。
「取引銀行の変更」のきっかけ
メインバンクの変更が、取引銀行の変更の代表的な例です。
それが起こるきっかけは、融資の肩代わりです。
もちろん、肩代わりがなくても取引銀行の序列は変わります。
しかし、取引銀行の変更を企業主導で起こす場合は、融資の肩代わりです。
「取引銀行の変更」の注意点
取引銀行の変更はタイミングが重要です。
安易な変更は避けるべきです。
特にメインバンクの変更のタイミングは要注意です。
メインバンクとは、取引銀行の中心的なプレーヤーで、その企業を支えるポジションです。
メインバンクの安易な切り替えは避けてください。
取引銀行の変更は「B/Sを動かす時」
取引銀行の変更のタイミングは、「B/Sを動かす時」です。
B/Sとはバランスシート、貸借対照表のことです。
「B/Sを動かす時」ということの代表的な例は次の3つです。
・「不動産」についている担保を外したい時
・先行投資が必要な新規事業をはじめる時
・事業継承に向けて借入や個人保証を整理したい時
このようにB/Sを動かしたい時、メインバンクの回答が前向きでなければ、「メインバンクの変更」のタイミングです。
取引銀行は「支店長が来るか」で決めよ!
「取引銀行の選択」の重要な要素は、「支店長が来るか」です。
銀行内では、
・担当者
・またその上司である課長
・またその上司の支店長
の流れで稟議が回ります。
従って、支店長で、融資の実行や、担保などの条件の変更が可能です。
重要人物である支店長が直接来ることは、銀行が取引を重要視していると判断できます。
対話のある銀行取引
適切な銀行に対して、適切なタイミングで、適切な人に定期的な情報を提供する。
これらを行うと、重要な局面を失わず、銀行取引を進めていくことができます。
ぜひ今後は対話のある銀行取引を意識してください。
今回は、元銀行員が考える
・取引銀行の変更
・メインバンクの変更
についての考え方をお伝えさせていただきました。
本記事が企業経営の参考となれば幸いです。
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