こちらの記事では、SDGsの基本ステップとポイントについて5つのステップに分けて解説しています。
この記事を読んでいただければ、よりSDGsへ取り組みやすくなると思います!
どうぞご覧ください。
まず抑えておきたいのが、国連はSDGsを5つのステップで推進していくことを推奨しておりますが、5つ全て網羅していないといけない訳ではないです。
例えばステップ1の「SDGsを理解する」に寄り添って、
「SDGs経営を促進しようとしてます!」とだけ謳っても全く問題無いです。
できることから取り組む、SDGsに関心を持つことが大切かもしれません。
では、SDGs推進のための5つのステップを確認しましょう。
①「SDGsを理解する」
②「会社の優先課題を決定する」
③「目標を設定する」
④「経営への統合」
⑤「報告とコミュニケーション」
こちらを具体的に事例を交えて、お話させていただきます。
①SDGsを理解する
明日から取り組めると言っていますが、本当に明日から取り組むことができますし
何なら、今日から取り組むことが出来ます。
これをやるだけでも、SDGs経営に着手したと言っていい内容です。
また、各企業の経営陣・幹部陣がSDGsを理解することが一番重要だと国連でも明確に定められています。
何かやろうと思うとトップ層が理解してないと行動には落とし込まれまませんし、意思決定を行うのは言わずもがなトップ層の方々になります。
ですので明日からでも今日からでも、
今お読みの皆さまが「明日から当社はSDGs経営をやります!」
と言った時点でSDGsに着手したと言ってもいいという内容になります。
しかし当然言うだけじゃなく、実施していただかないといけません。
できたら中小企業で、なかなか作れないと思いますがプロジェクトチームを
編成してもらうことと重要なのであり、従業員への啓蒙理解が最初のステップです。
以前に私もSDGsなどの専門家の方に何度かお聞きした事があるのが
例えば「ホームページでも従業員教育をSDGs関連で年2回実施しています」等
それだけでもSDGsやっているのでホームページで謳っていいとのことです。
SDGsは小さな一歩から始められます。
ここには1つポイントがありましてこのようなSDGsは大手企業のような公開企業になると、漠然とでもSDGsを分かっておられる方が多いと思いますが、中小企業になると「SDGsと言われても・・・」となる経営者が多いということです。推奨するポイントとしてはトップダウン方式への展開が肝心です。トップからこういう新しい動きや世の中の今後の主力になるようなSDGsを本気で取り組むのであればトップダウンで行った方が良いです。
是非とも明日からと言わず今日からSDGs経営に着手し、意思決定と社員への展開というのをトップダウンで決めていただきたいと思っております。
②会社の優先課題を決定する
2つ目です。
次に従業員など皆さんが理解した上で優先課題、その会社で何がSDGsの中の重点課題として先ほど挙げた17個を全てやらなくていいですし、1個でも取り組もうというところを含めて、当社として何をすべきかという課題を決定することです。
課題を決定していく際には、当社がどのような事業内容を展開しているかを洗いながら
課題の整理、ESG等のガバナンスな発想と優先順位を決定するというところになります。
ここで気をつけて欲しい事が1つありまして、
「グリーンウォッシュ」という言葉です。
白い壁を綺麗に見せるために表面だけ取り繕うのがホワイトウォッシュと言われ、置き換えらて言われている言葉ですが、要はグリーンウォッシュというのは環境にものすごい気を
使ってる会社だということをというのを前面に打ち出しながら、実際は蓋を開けると表面だけ取り繕っており、蓋を開けると社会的問題が垣間見えることを指します。
例えば労働争議が社内に多かったり、法律違反を犯しているとなると企業の宣伝のためだけにSDGsを使うというのは本来の方針から離れるという問題です。
しかし、どんな企業も線優先順位があり全てを一気に網羅は出来ないので、課題を整理することが重要です。
そのために先ほど言ったESGのチェックなどで当社の1番の課題はどこなのかというところを整理すると良いでしょう。
実は先ほどのESGとSDGsの内容ほぼリンクしています。
例えば当社は雇用の関係で労働時間や労働違反などの問題があるというのであれば、労働環境を整えることをしっかりと目標に定めていただいて構いません。
これもSDGsの精神の1つなので、優先課題を整理するということが2ステップ目として非常に重要になってきます。
例として、船井総研ホールディングスのホームページでSDGsなどで検索していただくと
当社の課題整理と優先順位付けが明確になっております。
ステークホルダーの方々が船井総研に期待すること、当社グループの社内として重要と思ってることを四証言に分け、船井総研ホールディングスとして優先順位を決めて取り組んでいることが分かります。
例えば分かりやすいのは2番目に明記されている情報セキュリティに関する取り組みです。情報漏洩など起こすと大切に預かっている皆さんの情報が内部的にも社会的にも問題が起きるので、全社的に最重要項目の一つとしており、このような例含めて優先課題を決定していくのがよろしいかと思っております。
③目標を設定する
3ステップ目として、課題整理ができましたら目標を設定しましょう。
SDGsのよいところは、無理な目標を立てなくていいところです。
成長しながら問題も解決していこうというのが、SDGsの発想であり、持続可能性がものすごく重要視されます。
ですので、取り組める目標からのスタートで構いません。
推奨されるのが、自社の中核事業との関係性を重視した方がよい点です。
例えば自社と関係のないような社会福祉に貢献しますと言って寄付しますと言ってても
本業から離れたところにある場合経営危機に陥った場合、厳しくなると他業種・他分野に出資出来ないとなってしまいます。
あと重視した内容とSDGゴールのターゲットとの紐付けをしましょう。
ポイントとして目標はできるだけ数値化した方がよいです。
ただし数値目標を出せないのであれば、初期の頃はステップ3まで行かなくても大丈夫です。
例えば船井総研ホームページ見ていただいたらお分かりいただけるのですが、
実は船井総研、恥ずかしながら数値目標はそこまで多く出してないです。
でも堂々とSDGsを宣言しております。
先ほど言及したとおり、SDGsは企業の進捗に合わせたステップ目標となっているので
SDGsに全て取り組まなくてもよいのです。
SDGsには17個の目標とターゲットに対して、どんなマークが付けられるかをすごく細かく抽出しおりまして、実際に環境省の全ての企業が持続的に発展するために第2版というのが
環境省から出ております。
とてもよい内容なのでこれを見ていただくと、どんな目標値マークを付けたらいいのかが
見ると一目で分かるので参考にしていただきたいです。
例えばどの企業でもリンクするような雇用とか労働のところで言うと実は労働環境でも雇用条件など四つほどSDGs内の項目と関係してきます。
雇用環境で高齢者の雇用に取り組んでいくというのに、SDGs17個の目標のうち3、5、8、10はマーク付けてよいなどといったように細かくこの内容に取り組む際は該当項目をチェックし、目標とターゲットとリンク出来ますので、非常に参考になるかと思います。
④経営への統合
4ステップ目は経営への統合です。
毎期結果・数値目標を目指したら評価を行うというステップとなりますが、さらに事業の目的とできるだけSDGsを統合してください。
というところさらに、自社内部から徐々に内部のみならず社外のステークホルダーにも拡大していくということでバリューチェーン全体に波及をしてほしいという内容になります。
事例としてとても丁寧に取り組んでいる会社様が会宝産業さまになります
2014年の当社のグレートカンパニーアワードで勇気ある社会貢献チャレンジ賞を取っていただいた会社様ですが、こちらは金沢にある自動車解体業が本業であり、そこまで大きな会社様ではなく従業員80名ほどの会社さまです。
加えてこちらの会社様は2018年のジャパンSDGsアワード副大臣賞も受賞され日本でも有数のSDGsを推進している企業と表彰されております。
みなさんご存知の解体業というのは3Kの厳しい業種と言われている中で会宝産業さまは進化させ、世界有数のパーツ企業になっております。
ご存知の通り日本車は世界に広まっていて中古車は国内よりも高く売れます。
中古車には保守メンテナンスが必要になるのでパーツ交換をしないといけないことから、
パーツ流通は世界でも望まれているので輸出に目を向けていた先見の明ある会社さまです。
会宝産業さまの表彰された理由としては、先ほど述べたバリューチェーン全体への波及で
輸出している世界に対してパーツの技術教育を輸出していたり、そしてパーツ販売の世界ネットワークを構築して、車ごとの部品を全てデータベースに登録していくという、販売ネットワークを構築したりなど単なる輸出ではなく全体のネットワークを通じたリサイクルなどもやっているという理由から日本でも優れた会社だという点です。
これが目指すべき1つのかたちとなる事例です。
⑤報告とコミュニケーション
最後の5ステップ目は報告とコミュニケーションです。
船井総研もここまで進んでいません。
(先ほど述べたように2ステップ目までしか進んでおりません)
SDGsの報告書レポートを作成し、ホームページなどを通じて展開してステークホルダー、
金融機関や取引先様など含めて、SDGsに取り組んでいく内容を明確にすることです。
そして考えて頂くべきこととして、ステークホルダーが誰かという点が挙げられます。
是非とも皆さま明日からと言わず今日からSDGs経営を、できればトップダウンで是非とも今日から意思決定していただいて推進していただければと思っております。
いかがだったでしょうか。
まずは経営者が宣言する、そして社内で理解を深めるだけでもSDGsへ取り組んでいることになるのは意外に思われた方も少なくないのではないでしょうか。
ただ言っただけで終わってしまってはいけません。
是非基本ステップを進めていただき、存在意義の高い企業を目指していただければと思います。
次回の記事もお楽しみに!