はじめに
新規事業開発での不安の1つが、この事業にニーズはあるのかです。
既存事業のように前期売上から来期売上の予測などは難しいです。
本記事では、
・新規事業の市場価値を見極める時に注意したいポイント
・よくある新規参入の失敗のポイント
をご紹介します。
市場価値を見極める視点4つのポイント
・ペインポイント・ゲインポイント
・市場選び
・レッドオーシャン・ブルーオーシャン
・将来性
ペインポイント・ゲインポイント
ペインポイントとは、顧客が抱える不満やストレスなどの要素を、お金を払ってでも取り除きたいと考えているポイントです。
マイナスをゼロにすることを目的に抑えるポイントです。
ペインポイントを押さえることは他社との差別化につながります。
カスタマージャーニーマップなどを用いて洗い出せます。
対して、ゲインポイントはゼロの段階からプラスにするニーズです。
ゲインポイントは何かに困っている状態ではありません。
顧客自身もニーズに気付きづらく、把握するにはペインポイント以上に綿密な顧客調査が必要です。
市場選び
「市場規模が大きい=ニーズがあるので儲かる」と考えてしまいがちです。
新規参入では少し慎重な考えが必要です。
大きな市場への参入は、決して間違いではありません。
しかし、大きい業界はそこそこ成熟し、その分競合が多く、アイデアが出尽くしているなど先行者利益を得づらいです。
市場選びは、
・自社の商品
・サービスの価値
・ニーズ
・ターゲット層
をきちんと把握することが重要です。
市場の大きさを見た参入は危険です。
レッドオーシャン・ブルーオーシャン
競合の把握はできていますか?
市場が既にあるならば、それだけ競合企業が既に売上を上げています。
そこに参入し、全く新しい商品を発明、シェアを獲得、先に参入している企業を追い越すことは資金的にも、業務的にも中々難しいです。
そのため、自社の展開する
・地域的なエリア
・ポジショニングマップ的なエリア
を分析し、レッドオーシャン、ブルーオーシャンを見極めましょう。
スペースが空いているブルーオーシャンにどう攻めていくかを検討します。
将来性
その市場、業態、商品、サービスに将来性はありますか。
一過性の風潮や話題に過ぎないことはありませんか。
一過性の流行をあえて取り入れるビジネス形態も確かに存在します。
しかし、そうではない場合は市場の成長性は慎重に見極める必要があります。
・ニーズの根本に何があるのか
・関連市場の動向はどうなのか
というマクロな視点で市場の将来性を分析が重要です。
よくある失敗の3つのポイント
市場分析不足
ヒト・モノ・カネの不足
組織的素地がない
市場分析不足
よくあるのは事前の調査不足です。
新しいアイデアや商品、サービスが思い浮かび、良いと思うと、人はそれを否定する情報を得たくありません。
しかし、商品は目新しさだけでなく、ニーズがあるかが重要です。
客観的にデータを分析し、市場環境の把握が重要です。
ヒト・モノ・カネの不足
「ヒト・モノ・カネ」のリソースが足りないため、事業が失敗することもあります。
多くの中小企業では足りない要素があるのは当たり前です。
しかし、何が充足・不足しているか、自社のリソースの把握が重要です。
それによってどう資金を引っ張ってくるか、どんな人材を連れてくるか、どの設備に投資するかの方法と優先順位が変わります。
組織的素地がない
新規事業を起こす場合、社内にプロジェクトチームを設けることもあります。
新規事業は全くリスクがないことはほぼありえません。
加えてマニュアルがあって見通しが立てやすい既存事業に比べて手探りの部分が多いです。
そのため、
・新規事業の必要性
・チャレンジへの称賛
が浸透していない組織では、リソースとは別の理由で事業が上手くいかないことが起きます。
・「新規事業は会社に必要」のマインドを浸透させる
・マネタイズせずとも肩身が狭くないよう、経営者や幹部が矢面に立つ
ことが重要です。
特に前者は一朝一夕で浸透するものではありません。
長期的に組織づくりを行う必要があります。
まとめ
今回は市場価値を図ることをテーマにポイントをご紹介しました。
慎重になりすぎても新規参入に挑戦できません。
しかし、客観的に市場環境やニーズの見極め、競合企業の動向などを把握することは新規事業参入の第一歩です。
新規事業参入を検討する一助となれば幸いです。
他にも、最新の業績アップ事例を踏まえて、事業に役立つ情報を発信していく予定です。
楽しみにしていてください。