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対談集

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環境リサイクル/資源/解体

お客様や地元への感謝祭「リサイくるまつり」

立原:全てをシンプルに捉える。まさに先義後利ですね。ちょうど先日、今年の『リサイくるまつり』のビラを拝見しました。

近藤会長:今年で4回目ですね。

立原:金沢という土地で商売されていて、地元への貢献として開催されていますが。そのきっかけは?

近藤会長:きっかけは子どもたちですね。今はモノ余りでおもちゃがいっぱいあって、要らなくなったらみんな捨ててしまう。海外ではおもちゃが本当に少ない国も多い。だったら捨てるのではなく交換して、誰かの役に立つことを考えようと。

日本に「かえっこくらぶ」っていうNPO法人があるんです。その人たちをお呼びして、子どもたちには、会宝産業におもちゃを持って集まってもらう。そうすると、自分の持っていたものを欲しがる人がいれば、自分が欲しいなと思っていたものもそこにある。リサイクル事業というのはこういうことですよと。

皆さんが乗っている車は将来こうなるんですよ。これは再資源化するんですよ、だから大事に扱ってくださいね、ということをお見せしようと。それからもう一つはお祭りにすることで、社員も楽しめる。焼きそばを作ったり焼き鳥を焼いたりしながら、たくさんのお客様に接客をする。

いろんな人が来ますから、不満を言う人もいらっしゃるわけですよ。それはもう全部勉強になるじゃないですか。 規模も大きくなって、1回目の来場者1,800人から、今年は4,443人になりました。

リサイクルまつりの一大メインイベント「廃車の解体ショー」に、4,000名を超える参加者は大人も子どもも大興奮。

立原:たった一日でこの人数が参加されるわけですから凄いですよね。

近藤会長:お祭りにすれば、お客様も社員も楽しい。ビジネスとして啓蒙活動ができるし、願ってもないことでしょう。これを私が主催しているRUMアライアンスというNPO法人で全国展開しようと、今年は4社が同時に始めたんです。

リサイクル業の人がみんなリサイクル祭りをすれば、世の中に自動車のリサイクルが何かということが広がる。子どもたちも理解する。そうすれば大切に車に乗りますし、我々の業界のステータスが上がってきますよね。だからグレーゾーンの仕事ではなくて、まさに動脈産業があって静脈産業があるんです。この循環があるから素晴らしい社会ができると伝えられると。そういう考え方です。

立原:最初にこれをやろうと思ったときは、何かモデルがあったのですか?

近藤会長:最初は北海道の石上車輌さんがされていたのです。その方もRUMアライアンスのメンバーさんで、そのお話を聞いて、うちもやろうと。だから石上さんは私どもの先生なんです。

立原:常にアンテナを張っていらっしゃるんですね。

近藤会長:このほか社内行事として、感謝の集いがあります。これは社員とそのご家族やお客様、お世話になった人たちをお呼びして、いってみればステークホルダーですよね。

一部は決算報告、二部では素晴らしい先生方をお呼びして講演いただき、三部は着席式の懇親会です。なかにはご祝儀を持ってこられる方もいらっしゃるんですけど、一切受け取るなと。会社の心からの感謝を表す場ですから、お金のことは一切気にせず来てくださいと。これは16年続けています。

立原:今、参加者はどのくらい?

立原:450人ほどいらっしゃいます。 我々のやろうとしていること、そしてお客様へ感謝の気持ちをお伝えする大切な場ですね。


地球は有限の星

立原:今後、会宝産業が目指すところはどこでしょうか。

近藤会長:最終的には世界平和だと私は思っています。もう戦争なんてあっちゃいかんですし、それが身内にあったらどうなるの? ということです。

そうならないために、まず何ができるかというと、我々はリサイクル業を通して世の中の後始末をしっかりしようと。そして循環型社会を作るのが私の大きな目的です。それを日本から発信していく。それを日本人ができるということが大事だと思うんです。

立原:なるほど。

近藤会長:やっぱり和の心と利他の精神です。だからこれをビジネスの上に乗せていこうと。 舩井先生はおっしゃったじゃないですか。資本主義というのは何か、お金だけ、自分だけ、今だけって、まさにそれですよ。だけど地球は有限の星ですから、いつまでもこんなことが続くわけがない。

だから舩井先生がおっしゃったように、では自分の職業として何ができるか。だったら我々はリサイクル事業として73カ国に中古部品を出していきます。中古部品の売りっぱなしはやめましょう。売ったあと、ちゃんと後始末できるようなことをやっていきましょう、それをネットワーク化しましょうと。そうすると教育もできる。

2007年にIRECというインターナショナルリサイクルエデュケーションセンターを金沢に作りました。そしてJICAさんのおかげで、たくさんの外国の方も研修にきています。その人たちがその国に戻って、IRECのような研修センターを作ろう、リサイクル工場を作ろうっていうことで動き出してきているんですね。

こうやって世界に広がっていけば素晴らしい循環型の世界もできるし、平和にもなってくるんじゃないかなと思います。

立原:そう考えると、会社というのは、やはり社長がやりたいことをやったほうがいいということですね。

近藤会長:したいことをやればいいんだけど、潰れる会社はたくさんあるじゃないですか。それはやっぱり考え方が間違っているからですよ。だから必要とされる企業になるにはどうするか、それはやっぱり正しいことを考えなければならないし、社会貢献、地球というものを考えていかないと。

目先のお金だけではうまくやっていけないという気がします。 お金は必要ですよ。儲けるなというのではなくて使い方だと思うんです。人のために、世の中のために。その利益をどうやって皆様のところに還元できるか。

立原:それも一つの循環ですね。

近藤会長:循環です。儲けさせていただいたということは、その儲けを使ってもっと世の中に貢献しなさいよということです。死ぬとき私は何も持っていけない。そんなことは頭ではわかっているけど、皆、自分が死ぬことを考えていないですよ。

だから、死生観というものをしっかり身に付けることによって、このたった80年か90年の人生を生きるということが素晴らしいんです。この素晴らしいことを世の中にどうお返しするか、これもまた循環です。みんなハッピーになりますよね。

立原:なるほど。ありがとうございます。会社での自分の役割だけでなく、人のために何ができるのか。このお話からヒントを得ていただけたらいいなと思います。

(了)


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近藤典彦氏 近藤典彦(こんどう・のりひこ)氏
会宝産業株式会社 代表取締役会長

設立:1969年(昭和44年)5月
所在地:石川県金沢市東蚊爪町1丁目25番地
事業内容:自動車リサイクル、中古自動車部品輸出、販売
http://kaihosangyo.jp/

※ 企業プロフィールは、受賞当時(2014.8)のものです。
立原崇雅 立原崇雅(たてはら・たかまさ)
株式会社船井総合研究所

流通・サービス業を中心に一貫して即時業績アップをテーマとしたコンサルティングに従事。年商1,500万円~1兆円以上の大手電鉄CVSや大手空港売店の活性化プロジェクトの経験を経て、オートビジネスチームに所属。自動車販売ディーラーをはじめ、自動車整備・自動車部品商、新品カー用品店、中古パーツ関連、バイク用品店に至るまで、業績アップのお手伝いをしている。特に現場調査からの、具体的な施策立案を得意にしている。「答えは現場にあり!」を信条に毎日現場へと足を運んでいる。社長の想いを軸に、最短距離で達成できる具体的な施策が経営者から好評を得ている。