モデル企業ルポ
(グレートカンパニーレポート)

習い事スクール(子供)/ビジネスモデル構築・新規参入

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ジェムスクール(有限会社 ジェム) ジェムスクール 有限会社 ジェム
代表者: 合田 美雪
所在地: 〒768-0072 香川県観音寺市栄町1丁目4番10号
創業: 1981年
事業内容: 英会話スクール、学習塾など

犬塚 義人
犬塚 義人
2012.07.04
■ この会社のスゴイところ

経営効率よりも教育に突き抜けたこだわりを追求することで、口コミを呼び、63,000人商圏で400人の生徒数を誇る子ども向け英会話スクール。

「アメリカに行かなければ英会話は身につかない」という前提に基づき、教室で一定時間学習するスクールではなく、あたかもアメリカにいるような環境づくりを徹底している。

 第3回 船井総研グレートカンパニーアワード ユニークビジネスモデル賞 受賞企業  ※ニュースリリースはこちら
INTERVIEW
INTERVIEW
効率よりも突き抜けたこだわりを持つ1人の生徒から20人の紹介を生む英会話スクール(ジェムスクール)
合田 美雪 氏
有限会社 ジェム 代表取締役
合田 美雪 様 INTERVIEW
■ 面白がって喜ぶ英会話習熟法 
海外旅行を想定した大規模なごっこ遊びは、毎年夏に行われる一泊二日の「サマーツアー」。イミグレーションを通り、飛行機では機内食のチョイスを英語で伝える。現地でアトラクションを楽しみ、お土産を買うといった、徹底した場面設定がある。

毎月ジェムスクールの行うイベントは習った英語を使う場所だ。遊びの中で、英語が伝わったという喜びの成功体験を重ねることは、テキストからの学びと比べ、習熟度に差が出ることは明らかだ。同校に通う生徒の英会話レベルは他のスクールよりも数段階高いという。
ジェムスクール サマーツアー
サマーツアーは毎年、飛行機で海外旅行に出かける場面設定。出国手続きでは、パスポートを見せながら質問に答える(左)。シートベルトを締め、機長挨拶や非常用設備の案内ムービーを見る(中央)。職業体験をテーマに、水鉄砲で消火活動にあたる消防士体験(右)。
■ 「したい!」気持ちがわいてくる 
同校の授業は遊びが中心だ。絵本やおままごと、お店ごっこの中で覚え、話してみた英語が通じたことの喜びは、「もっと勉強したい! もっと伝えたい!」というモチベーションを育てる。

面白がりながら英語になじむ子どもの中には、自主学習用のプリント教材を1ヶ月に300枚も書いてくる幼児もおり、親が就寝を促しても、「もっとやる!」と聞かないという。テレビや街中で英語を見つけては口に出したがる子も多い。英語を覚えることがただ楽しく、勉強とは思わないのだ。

一般的な英会話スクールでは未就学児向けのクラスを持たないことが多い中、精神的発達の知識に基づいた教育カリキュラムが確立されており、最低年齢は定めていない。

実際に、生後2ヶ月ほどの首が座ったばかりの赤ちゃんも通う。お母さんとアメリカ人講師とともに英語を使って手遊(あそ)び、絵本、ごっこ遊びをすることで、英語脳で思考する習慣が自然に身につく。

特に3時間クラスはその効果を喜ばれ、常に満員の状態が続いている。一人の生徒から同校に20人の口コミを招くことも珍しくないという。
ジェムスクール 授業
自発的に学習した時にもらえる「ジェムドル」という独自通貨でお菓子などの買い物ができる(左)。時には公園に遊びに行ったりスーパーに行ったりするクラスもある(中央)。生後間もない赤ちゃんも親子で通う(右)。
■ 講師はアメリカから現地採用 
ジェムスクールでは講師をアメリカ人に限定し、現地で採用する。契約は1年更新で、3年程度を目安に一度帰国してもらうという決まりごとがある。英語が日本人向きに訛(なま)ってきてしまうためだ。徹底したアメリカ文化の中でのアメリカ英語の習得を絶対視している。

主な採用条件は、子どもの扱いに慣れていること、教師でなく一緒に遊ぶ友達、兄弟として接すること。優秀な大学でしっかりと専門分野を学んできた人材を求めている。

選考は厳しい面接と審査に加え、同校の理念共有、先輩講師とのコミュニケーションの機会も設けている。先輩や大学からの紹介も多い。尊敬する叔父から、同校での有益な講師経験の話を聞き、応募してきたという弁護士の卵もいる。

英語を教えるだけでなく、学校のブレインとなってもらい、自身の専門分野やアイデアを生かした準備にも積極的に取り組んでもらう。子どもたちのために一生懸命考えて取り組むことで、講師自身も人間として成長してほしいという考えからだ。

移動時間や準備時間も勤務時間として扱うなど、立場を尊重した環境作りは、「ハッピーな講師でないと良質なレッスンができない」という考えにより、誇りをもった仕事に徹する。

またファミリーとして迎え入れるため、兄弟や親子のように接し、プライベートな相談や悩みにも親身に応える。ジェムスクールでの経験が喜ばれ、2度の帰国を経て、3度目の契約を交わす講師もいるほどだ。
ジェムスクール サマーツアー イベント
講師の専門分野を活かしたサマーツアーでのイベント。医者の手術体験(左)や科学者の実験体験(右)など。
■ 効率よりも質重視経営 
ジェムスクールは、合田社長の「人が人間として育つ過程のお手伝いをしたい」という考えが原点になっている。

1981年、詰め込み教育の当時、「面白いと思えることは必ず身につく。勉強は楽しめるはず」との思いで創業した。周囲からは遊んでいると思われた。しかし目に見える習熟度合いに、口コミはたちまち広まった。

絶対に効果があると思われることには不採算でも積極的に取り組み、不必要なことは排除する。強制してしまう宿題や、使途不明な入会金、年会費はない。利益を最重要視しているわけではなく、マーケティングやチラシの知識も持たないが、集客に苦労したことはないという。

「地方都市でも最高の教育環境を私たちが作る」という使命に基づき、30年を超えて運営しているスクールは競合を調べても存在しない。この考えに共感する親が集まることで結果的に採算がとれていくのだ。

「地域一番でなく、日本中で最高の教育性を持つ唯一無二の存在になりたい」と社長は話す。
ジェムスクール 教材
アメリカで実際に使われている教材を使用。2文字で始まる単語の物体が入っており、発音の仕方を覚えることで初めて見る単語でも読める(左)。壁一面に並ぶおもちゃ教材のストック(中央)。
□■ コンサルタント犬塚義人の視点 ■□ 
単なる「英会話」にとどまらず、「本当に子供たちの教育にとって良いもの」「自分たちや講師も楽しいこと」をトコトン追求し、地域の方々から圧倒的な支持を受け、トップシェアを維持している点がジェムスクールさんのすごさです。

通常の英会話スクールでは経営効率面から実施できない取り組みでも、ジェムスクールさんは子供達のためであれば積極的に取り入れます。

少子化が進み市場が縮小している地域でも、本当に良いものを提供すれば、顧客からは支持され続けるという良い例だと思います。

現在、教育の地域格差が進んでいますが、ジェムスクールさんのような企業によって地域間の教育格差がなくなり地方の活性化につながると思います。
有限会社ジェム 合田了氏 合田美雪氏 ジェムスクール講師
左から、有限会社ジェム 副代表 合田了氏、代表 合田美雪氏、ジェムスクールの講師の皆さん。ハーバード大卒の講師も在籍。

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