モデル企業ルポ
(グレートカンパニーレポート)

産業廃棄物

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株式会社 真田ジャパン 株式会社 真田ジャパン
代表者: 代表取締役社長 五月女 明
所在地: 〒329-2763 栃木県那須塩原市井口189-1
TEL: 0287-36-1148
資本金: 1,000万円
事業内容:ガラス空瓶及びガラス原料の売買、一般廃棄物の収集運搬処理業務、産業廃棄物及び特別管理産業廃棄物の収集運搬処理業務、一般貨物自動車運送事業、一般・産業・特別管理廃棄物に関するコンサルタント業務、一般貨物自動車運送事業、労働者派遣業務
従業員数: 50名(2008年4月現在)
関連会社:株式会社日本リサイクルアドバイザー
那須高原リサイクルパーク株式会社(中間処理工場)

貴船 隆宣
貴船 隆宣
2011.12.21
■ この会社のスゴイところ

圧倒的な顧客満足で、地元住民や地域企業から熱烈に支持される廃棄物処理業者。

その秘密は、従業員の幸せを真剣に考える経営にあった。
INTERVIEW
INTERVIEW
「あの会社に入りたい」と言われるゴミ屋さん(株式会社 真田ジャパン)
五月女 明 氏
株式会社 真田ジャパン 代表取締役社長
五月女 明 様 INTERVIEW
■ 地域から愛されるゴミ屋さん 
早朝6時30分、始業前に社員全員を社長が玄関で出迎え握手する。一般廃棄物の収集と産業廃棄物の収集・処分を主に扱う真田ジャパンの毎朝の光景だ。社長だけでなく社員同士も大きな声で挨拶し、握手をする。その後は全員で清掃。敷地内だけでなく、近隣の道路まで掃除を毎日、真剣に行う。

「この毎日の清掃姿を見た世界的メーカーの工場長が他社と契約している単価表を持ってお越し下さり、業務をやって欲しいと言って頂きました。」と代表取締役 五月女氏は語る。料金が競合他社より高いにもかかわらず、また営業をしなくても仕事が評判で集まるようになってきているという。

真田ジャパンの地元でのブランド浸透力はとても大きい。黄色のシャツに蝶ネクタイという印象的な外見の社員が、かわいいイラストや社員の写真が入ったパッカー車にのり、市内を走りまわっている。

地元では、ゴミをパッカー車に入れるのを見るのが好きな子もいのだそうだ。子供の頃から、将来は真田ジャパンで働きたいと憧れて入社してきた社員さえいる。しかし、昔からこのような関係が地域の人々と築けていたわけではなかった。
株式会社 真田ジャパン 始業前挨拶 清掃風景
(左)毎朝6時半に社長自らが社員を一人一人出迎え、挨拶を交わす。ある社員と一緒に始めた「人に元気を与える」ための活動。(右)敷地内だけでなく、近隣の道路まで掃除を毎日行う
■ 黄色の制服の理由 
「社員が、お孫さんから『おじいちゃん、ゴミ集めの仕事はもう辞めて』と言われ、落ち込んでいるという話しを人づてに聞きました。

その時からうちで働きたい、働いて良かったと思ってもらえる会社にすることを強く意識するようになり、外見も変えようと思い制服を変更しました。

色はあえて汚れが目立つ黄色にしています。クリーニングは毎日、会社の負担で出しており、また1日の中でも汚れたらすぐに変えるように指示を出しています。」

はじめは恥ずかしがった社員も制服の効果で、地域の目を意識するようになり、仕事に対する姿勢や挨拶などが良くなった。すると地域の人から感謝の言葉や、応援をされ、良い循環が生まれたのだという。

それまで作業員が来ても無視していた地域の方から、声をかけられるようになることで、社員のやる気や質が向上することにつながったのだ。
株式会社 真田ジャパン 朝礼
朝礼の様子。自分の行動が幸せにつながるのかどうかは、その行動を長期続けるとどうなるかで判断できると五月女社長は話した
■ 銀行OBも働きたい会社 
そんな同社には、働かせてほしいという希望者が後を断たない。地元の有力地方銀行出身者も希望してくるのだそうだ。同社は実質、無借金経営で銀行との取引が必要な状態というわけではない。純粋に銀行OBが同社で働きたいという理由で働いているのだ。

「受付の対応が良い会社はいくらでもある。でもここは、全員が心から良い対応をしてくれる。こんな会社は他には知らなかった」地元銀行で活躍し、現在は常務を務める平岡氏は、当初は関わりたくないとさえ考えていた廃棄物処理業界で働くことを決めた理由を話してくれた。

また同社には、地元企業の2代目や、社員の親族からも働かせて欲しいという依頼も多い。中には3世代、5人も働いている一家もいる。

ただし同社は、決して楽な会社ではない。朝の挨拶や掃除から始まり、朝礼も真剣にやる、一人あたりの仕事量も多い。そんな同社に何故、就職希望者が多く来るのかといえば厳しい中にも家族のような優しさがあり、社員の満足度が高いからだろう。

「自分より年上の社員でも会社の中では社長が父親、妻である専務が母で社員は子供だと意識しているし、社員にもそう意識させています」と五月女社長は話す。

社長は家族である社員の幸せのために全力でその社員の人生に関わっている。例えば子供が学校でいじめにあい悩んでいる社員がいる場合、問題が解決するまで仕事は来なくてよい、子供の事を優先するように指示を出す。

まずは家族があり、次に仕事がある。その優先順位は明確で徹底されている。いざ、となれば全力で守ってくれる信頼感があるから、全力で仕事ができる。単純な図式だが、強力な力となっている。

同社は廃棄物処理業という一般的にはあまり人気のない職種でありながら、あの会社に入りたいと言われる憧れの会社となっている。

その根底には同社の経営理念でもある「人の幸福」がある。そのために何が必要なのかということを真剣に考える経営者の揺るぎない信念と、従業員への熱い思い、そして地域の人や顧客に愛され続ける圧倒的な仕事の質の高さへのこだわりが同社の躍進を支えている。
株式会社 真田ジャパン パッカー車
パッカー車は毎日40分かけて清掃する。10年以上使い込まれた車体もいつもピカピカ。
ゴミ収集前の車からはまったくといっていいほど臭いはしなかった
□■ コンサルタント貴船隆宣の視点 ■□ 
「企業のブランド化」「地域密着・地元密着」「CSよりES」 を実践している、業界のモデル企業です。

同社の社員と接するたびに感じることは、本当に皆が会社とトップを大好きなことです。これまで、廃棄物処理業はハード力(設備)を追いかけている時代でしたが、ソフト力が最重要要素になってきました。

本当に強い企業とは、同社のようにトップの夢と社員の夢が一致している企業なのだと思います。私自身も訪問するたびに情熱をいただいています。
 
 
● 産業廃棄物適正処理応援サイト「産廃web」

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