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(グレートカンパニーレポート)

幼稚園/経営理念・経営計画(グレートカンパニー化)

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学校法人 野村学園 パール幼稚園 学校法人 野村学園 パール幼稚園
代表者: 園長 野村 良司
所在地: 〒144-0031 東京都大田区東蒲田2-21-15
設立: 1955年
事業内容: 学校法人立の私立幼稚園
従業員数: 28人
収入: 2億9千万円
その他: ISO9001・14001の同時取得(同時取得は業界初)

石田 敦志
編集部
2011.08.31
■ この会社のスゴイところ

日本の技術を支える町工場が集積していることで有名な蒲田に、田園調布などの高級住宅街からわざわざ園児が通う幼稚園がある。

周辺の雰囲気に合わせず、月謝は平均の1.2倍。自分の思いを発信し続け、その教育観に共感する保護者から選ばれる。

結果、さらに思いをカタチにできるという、園も保護者にも理想的な幼稚園だ。

INTERVIEW
INTERVIEW
ファンが生まれる幼稚園 ~感性を育て、人を惹きつける理念経営実践モデル(学校法人 野村学園 パール幼稚園)
野村 良司 氏
学校法人 野村学園 パール幼稚園 園長
野村 良司 様 INTERVIEW
■ ファンを作る側がファンであること 
幼稚園を選ぶとき、優先するのは距離や預かり時間などの利便性、そして価格を検討材料とされると思いますが、パール幼稚園は価値を訴求しています。

私が3代目として園長になったとき、これまでのあり方を一切捨てて、大改革をしました。すると、変化を良く思わない職員が全員辞め、園児数は3年間で280人から204人に減りました。

職員総入替えのリセットスタートでしたが、協調も忘れず、社会での役割を果たしながら、できる範囲で自分の思いを実行していくことで、ついてきてくれる職員が能力を発揮してくれるようになり、保護者がファンになってくれていました。

私が重視しているのは、職員教育です。保護者にファンになってもらうためには、まず働く職員がパール幼稚園のファンになり、誇りを持ってもらう必要があります。

幼稚園の先生は、先生になった時点で夢が叶います。しかし、そこで終わらせずに仕事に誇りを持てるレベル、“作業”ではなく“仕事”をする人になってもらいたいのです。基本的な挨拶や振る舞いは当然のこととして、感じる心、気付く心、感性を身につけて欲しいと考えています。

また、個性を見て適材適所に配置することを心がけています。例えば、人を引っ張ることが苦手な人に、無理にその役割をさせることはしません。年功序列である必要も感じません。

子供たちとの関わりあいが重要なだけに、職員の個性を輝かせることは大切です。ただし、若い女性が多い職場で当事者たちには適材適所の役割分担は難しいので、私が判断しています。
学校法人 野村学園 パール幼稚園
パール幼稚園の周辺は町工場が多い。自転車、作業服の男性が目に付く。しかし、この立地でも大人気!
■ 先生も園児も感性を養う 
感性は職員だけでなく、園児にも身につけて欲しいと願っています。当園の特長は遊具や設備はもちろん音楽教育など、園児が触れるモノ・体験すべてにこだわっているところです。

園児が音楽の発表会では本物のオーケストラ演奏をバックにミュージカルを演じ、大人が使う楽器(ティンパニーなど)をそのまま使用させています。

これは強制的に幼児教育を詰め込むのではなく、感受性のするどい子供のうちに、自然に本質的なものに触れて感性を磨いてもらうということです。音楽の発表会ではたくさんの仲間と合わせて演奏する、ここからも人を見る力、感じる力が養われるのです。

下駄箱に靴を揃えてしまう。それも言葉で教えるのではなく、揃っている様子を見せて当たり前にするのです。

さまざまなシーンで心の葛藤や悩むことをあえてさせる。その結果、対策をしていないのにお受験に受かってしまう園児が出てきました。

1.2倍の月謝がかかりますが、それでも商圏からはみ出た地域からわざわざ通ってくれます。今では園児が300人ほどいますがそのうち270人がバス通園です。
学校法人 野村学園 パール幼稚園
廊下や階段の踊り場には、北欧から取り寄せた遊具が
■ 人は誰かに喜ばれるために生まれてくる 
園児から教わることもあります。大人になると忘れてしまいますが、人は誰かに喜ばれることが一番嬉しいのではないでしょうか。

それを親から子へ伝えること、カタチ(記録)に残して、大人になっても思い出せるようにお手伝いするのが幼稚園の仕事でもあります。

人に喜ばれる……それが私にとってこの仕事をする醍醐味だと思います。子供にとって家庭でのしつけの影響は大きいですが、保護者を変えようとするのは無理です。

ところが、子供ができるようになると親が変わっていくのです。そこから考えても子供の教育というのは想像以上に影響力があります。

今後、少子化や親のニーズの多様化や国の政策など変化は避けられないでしょう。ですが例えば入園する前、産後のお母さんたちをフォローするようなサービスを作るなど、新しい価値を創り出したいと考えています。

いいと思ったらやってみる、結果は後からついてくるというのが価値創造には不可欠な覚悟かもしれません。
学校法人 野村学園 パール幼稚園
(左)年長さんはあえて個人の枠がない靴箱を使用。調和を乱さずしまうには?子供に自ら考えさせる
(右)トイレはゾーンごとにデザインが違うほどのこだわり。「トイレ掃除」も感性が試される

 



 



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