モデル企業ルポ
(グレートカンパニーレポート)

パチンコ/テーマ別研修

無料コンテンツ
株式会社 イチバン・コーポレーション 株式会社 イチバン・コーポレーション
資本金: 6,000万円
代表者: 代表取締役社長 石原成郎
従業員数: 303名(パート・アルバイトを含む)
事業内容: パチンコ店の運営
売上: 253億円(2010年4月期)
店舗数: 滋賀県内11店舗、京都府内1店舗

田邊 鉄憲
田邊 鉄憲
2011.06.08
■ この会社のスゴイところ

「どれだけ多くの“ありがとう”をいただけるか」をめざす同社は、その企業文化が社員のやりがいと直結し、社員は勿論のことメイトフレンド(アルバイト)からも積極的に改善提案がなされ、企業の繁栄を支えている。

また、お客様(遊技客)に「端玉」の協力をいただき捻出した「お菓子」を、毎月福祉施設に届ける恒例行事(愛のお菓子ラリー)など、同社が取り組む数々の地域貢献活動は、お客様と社員と地域社会の一体化を促している。

結果、業界平均値を大きく上回る社員定着率を実現するなど、社員満足や雇用面でモデルとなる企業である。
INTERVIEW
INTERVIEW
すべての従業員が「経営者」。お客様のありがとうを追求し、一人一人が夢を実現するパチンコホール(株式会社 イチバン・コーポレーション)
田中 忠之 氏
株式会社 イチバン・コーポレーション 営業部 次長
株式会社 イチバン・コーポレーション  営業部 次長 田中 忠之 様 INTERVIEW
■ 従業員の声が飛び交う会社 
月に一度、滋賀県のとある養護施設に、イチバン・コーポレーションの従業員が訪れる。賛同してくれるお客様から端玉(景品交換できない、少量半端数のパチンコ玉)を寄付いただき、お菓子に変えて毎月施設に届けるものだ。

あるホールの従業員が、毎日繰り返される景品交換を見ている中で考えた。ちりも積もれば山となる、端玉も集まれば何か大きなものになるんじゃないか……そこで思いついたのがこの「愛のお菓子ラリー」だった。

提案は即採用、今では毎月我こそはと名乗りを上げる従業員たちが続出、お菓子を届け、子どもたちの笑顔から元気をもらってくるのだという。

従業員の発案による取り組みは、これだけではない。業務改善、お客様満足、従業員満足、地域貢献、膨大な数の提案が常に従業員から寄せられる。

同社は、全員にイチバン・コーポレーションの経営者感覚を持ってもらう考えを重視している。会社を動かしているのは自分、職場を選ぶのは自分、逃げるのも自分、不平不満も自分で変えられることを常に教えている。

こうした感覚を身につけるため、常に考え、声を出させるしくみがある。職場の仲間同士で感謝を伝えるサンクスカード、業務の改善提案書などである。内容に一切関わらず、どんな小さなことでもたくさん挙げた人が評価される。

改善提案書は、多く提案した従業員には金一封が渡される。提案には必ず上司からのフィードバックがあり、提案が採用されたり、上司や本部からサポートされることで、モチベーションが高まる。アルバイトでも会社とつながっていることが見える仕組みになっているのだ。

お客様に最も近いのはホールの従業員である。お客様に喜んでもらい、気持ちよく仕事をするためにはどう改善すれば良いか?

目の前の報酬のためとはいえ、一人ひとりが会社のことを考える時間が多ければ多いほど、会社は良くなっていくに違いないとの考えである。「従業員が会社のことを考える時間は、他のどこよりも長いと思います。」と田中次長は自負する。
株式会社 イチバン・コーポレーション  愛のお菓子ラリー 献血 エコキャップ
(左)愛のお菓子ラリー。端玉を寄付いただき、お菓子に変えて毎月施設に届ける
(中央)年に一度、駐車場に献血カーを呼び、献血を実施。成分献血20人/回を目標
(右)好みの台の容器に使用済みペットボトルのキャップを入れていってもらい、エコ事業に貢献。満杯になった台で、イベントが行われる
■ 経営計画は現場まで落とし込む 
年度始めの4月、石原成郎代表取締役社長から発せられる経営計画書には、年間を通じた理念目標と、ここから逆算した実現方法や到達手段までを明確にしている。数字目標、お客様や従業員、ライバル企業に対しての考え方は、すべて従業員と関連会社に開示される。

イチバン・コーポレーションは、目標や夢の実現にストイックである。会社の掲げた目標とアクションを、すべての関係者に浸透させる。現場に落とし込むために、毎朝の朝礼で経営計画書の読み合わせ、店舗ごと全員にアクションプランを設定させている。

本部から各店舗への具体的な「指示」は、営業利益のみ。これを達成するために、店長は具体的な年間プランを立てる。そして、実行するホールの従業員にも、これをもとにプランを立ててもらう。メイトフレンドと呼ばれるアルバイトもだ。従業員の目標達成の集合が店の目標達成となり、会社全体の目標達成となる仕組みである。

自分で掲げたプランに対する達成度は昇格に左右する。アルバイトも時給の上下に影響する。すべて自己責任のため、とてもシビアである。

例えば、「お客さまとのお付き合いを密にする」といった店目標に対し、お客様にアンケートをとる、アンケートをとるためにどんな内容をどういった方法をとるか? どのようにフィードバックするか? など、すべて自分で考え、宣言する。
株式会社 イチバン・コーポレーション
3ヶ月間でよく来られるお客様の名前、顔、趣味嗜好を一覧化。覚えたらシールを貼る。
誕生月に来店されたお客様にお祝いの言葉をかけるなど密接なコミュニケーションを徹底
■ 夢をかなえるのは、自分 
他店と比べ、こういった試みは一見従業員にとって負担が増えるように思われる。しかし、業界の平均離職率20~30%のところ、同社は約7%にとどまっている。

なぜ従業員が辞めないのか? 一つは、個人が自由に成長できる場であるといえる。イチバン・コーポレーションは、そこで働く個人の目標・夢までもリンクさせている。会社を動かすのは自分、との考え方同様、夢を持つのは自分、夢をかなえるのも自分という考えだ。

将来どういう人間になりたいのか? 何がしたいのか? プライベートの目標を月次面談で話しあう。もちろん普段から上司とのコミュニケーションは欠かせない。

幹部の夢も同様である。「数ある会社から自社を選んでくれた従業員ですから、かわいくないわけがないです。ご縁ある彼らには、会社を通じて人生の夢に近づいてほしい」と田中次長は言う。

例えば「幸せな家庭を築きたい」という女性には、来られているおじいちゃんおばあちゃんに優しく接してみよう、「30歳で3,000万円の外車に乗りたい」という22歳のアルバイトに対しては、今から8年で3,000万をこの会社で貯めるのは難しい。数年後に独立起業するために、今ここでお客様対応に意識して取り組んでみたり、経理を勉強してみようなど、仕事と自分の夢を結びつけるアドバイスをする。

従業員たちが自主的に行動し、お客様や仲間に喜んでもらうことなら、失敗してもかまわない。これが同社の経営理念「お客様からのありがとうの言葉を追求し、社業の反映を通して自己実現をなさんとする同志集団である」の所以である。
株式会社 イチバン・コーポレーション
(右)従業員の似顔絵を書いた、モバイル会員募集カード
(中央)マッサージチェアに掛けるお客様の靴をそろえることも、従業員からの提案
(左)ホール内の様子
 
第2回グレートカンパニーアワード 株式会社イチバン・コーポレーション 代表取締役 石原成郎 様
第2回グレートカンパニーアワード「働く社員が誇りを感じる会社賞」授賞式
船井総研 高嶋栄(左)と株式会社イチバン・コーポレーション 代表取締役 石原 成郎様(右)
 
 

■この記事は参考になりましたか?

無料経営相談 インターネットでの経営相談はこちら FAX用紙をダウンロードする

プロジェクト支援 新たな事業の創出の手助けをさせていただく。船井総合研究所はいわゆるコンサルティングサービスだけではありません。

もっと詳しく

月次支援 コンサルタントがご訪問し、業務改善などをリードさせていただくサービスです。

もっと詳しく

研究会 実践からしか得られない「生きたノウハウ」が学べ、会員様同士の情報交換も活発に行われる、それが船井総合研究所の研究会です。

もっと詳しく

セミナー・研修 ビジネス現場の最先端から入ってくる生の情報が満載です。東京、大阪を中心に開催しています。

もっと詳しく

CD・DVD教材 経営全般、マーケティング、部下育成など、テーマごとにセミナー講演CD・DVDを販売、ご案内しております。

もっと詳しく