明日のグレートカンパニーを創る 株式会社 船井総合研究所

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士業



竹内:一般的に税理士事務所は、税理士資格を持った人が代表者となって運営していくものですが、オーレンスグループでは、税理士資格をお持ちではない高橋社長が組織のトップでいらっしゃいます。こちらはどういうふうに決まったのでしょうか。

高橋社長:はい。福田会長は、資格者=経営者という固定観念がないんです。資格があるがゆえに経営ができないこともある。それがひとつの壁になって、もっと突っ込めばいいってことができない。むしろ資格がない方が経営は自由放漫にできるんじゃないかと。
会長は、若い時から仕事に責任を持たせる育て方をします。今、自治体の中央コンピューターサービスをしている社長も、30代前半から責任ある専務の立場で全権を持ってやっていまして、40歳くらいで社長になりました。僕も同じように30代前半から任せられて、鍛えられました。


税理士資格を持たない高橋社長

竹内:なるほど。

高橋社長:任せられた当初は、これだけの人数を背負うことが怖かったですし、資格者とどう働いていったらいいのか、よくわからなかったです。
そんな時に、本当にたまたま、船井総研のホームページを見ました。税理士の勉強会があったので参加したんです。その時、アイクスの小長谷社長が講演されました。冒頭、「僕は税理士資格ないです」っていうとこから入って、聞き入るように話を聞きました。これだ!と思いましたね。研究会に入って、アイクスさんとコンタクトを取るようになって、小長谷社長からもアドバイスをいただいたりしながら、その年、社長になることを受けました。


船井総合研究所の研究会に入会

竹内:会計事務所の業界を見ていると、資格者が創業者であっても、二代目の無資格のかたが事務所を大きくするパターンはありますね。
今は税務会計だけでなく、システムのサポート、プロバイダ事業、さらにもうひとつ大きなサポートとして、TMRセンター(酪農家のための餌を供給する組合)を作られました。これをするに至った経緯は、どういったものでしょうか。

高橋社長: これはシンプルです。農協から依頼がありました。TMRセンターは牛の給食センターのようなものなんですが、もともと北海道に1軒あって、別海町で2軒目を作ることになったんです。それならオーレンスさんが計画を立ててくれないか、という話でした。今、会員が49組いますから、そこに含まれる農家の戸数というと500を超えると思います。

TMRセンターを利用した東北への飼料提供

竹内:酪農家には、餌の確保であったり、そういう重たいところをカバーすることによって、生産に集中していただくと。会計や税務申告もそうですし、そういった部分を総合的にサポートしていくということですね。 もうひとつ、大切なエピソードをお伝えしたいと思います。3.11の震災のあと、TMRセンターを活用して、東北地方の酪農家の方に餌をお送りされていましたね。

高橋社長:私どもは、TMRセンターの協議会の事務局をやっています。この事務局に酪農大学から問い合わせがありまして、放射能の問題で、酪農家が困っているというんですね。あっても、輸入物の高い餌になってしまうと。それなら支援しようということで、22個ぐらいのロールをトレーラーで運びました。ここに資料がありますが、23年度は2,680個、24年度は3,906個、25年度は3,879個、26年度は1,701個、これらを支援として送っています。

竹内:皆さんにロールのイメージをお伝えすると、ロールひとつで軽トラックがいっぱいになるくらいです。1ロール800㎏ほどありますから、どれだけのサポートをされてきたか、おわかりいただけると思います。


東北への飼料提供

コンサルティング会社の設立

竹内:いろいろな角度から酪農経営全般をサポートされていますが、2014年にコンサルティング会社としてオーレンスパートナーズをつくられ、福田専務が中心となって運営されています。起業時のことや、今後の展開についてお聞かせください。

福田専務:はい。私は、ごく一般的な会計事務所で数年キャリアを積みまして、税務や基礎業務的なものは一通り取得して今の会社に入りました。一番驚いたのは、農業分野の特殊性ですね。知らない言葉があまりに多い。お客さんとの対話も、ままならないわけです。だけど、うちの会社のベテランのスタッフは農家言語でお客さんと楽しそうに話ができる。これは衝撃的でした。

竹内:酪農農家さんとは、どういう話されているんですか?

福田専務:投資の話ですとか。ある意味、投資に近い商売でもありますので、北海道酪農は頻繁にあるんですよ。そこに対してマニアックなスタッフもいますので。

竹内:なるほど(笑)

福田専務:機械の型番とかで話しができたりしますし。私はそこまでは難しいです。

高橋社長:ほかには、牛舎の面積から売上規模を予想できるスタッフもいますね。規模と牛の頭数を聞いて、そのうち絞りが何頭いて、それに単価かければだいたいこのくらいで、利益はこのくらいではないですか?って言うと、だいたい誤差100万前後です。よくわかるね!って農家の人は驚きます。

お客様の過去を知る

竹内:多くの酪農家さんとお付き合いする中で、単純にお金の話だけしているわけではなくて経営に直結する話をしている。そういったことを現場の方がされることが、お客様から支持される理由でしょうね。

高橋社長:ありがたいですね。それともうひとつ、特に若いスタッフに言っているのは、お客様の過去を知るということです。開業当時、何もなく木がいっぱいあるところから開墾して、何頭から始めたか…そういった話を聞くんです。今だけを見てもダメなんですよ。だから新入社員は2泊3日で酪農家に実習に行きますよ。経営者とゆっくり話し合って、過去を知って現場を見ると。飲みながらでもいいですし。牛に蹴られたー!なんて言ってるスタッフもいますけど(笑)

竹内:特化しているからこそ、そういった深いところまで話ができるのは一番の強みですね。

福田専務:お客様の過去も歴史も知っている、家族状況やもろもろの事情も知っている。だけど他人というのがポイントで、経営の話から悩みごとまで、受け皿としていろいろお聞かせいただけるのも一つの価値かもしれないですね。

高橋社長:最近多いのは、最後のエンドを迎えるタイミング、離農するタイミングの相談です。やっぱり農協にも相談するけど、いの一番にうちの担当者に聞きたいんだと言って来られます。

竹内:ほんとうに幅広く価値を提供していらっしゃいますね。


新入社員は2泊3日で酪農家で実習する

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高橋武靖氏 高橋 武靖(たかはし・たけやす)氏
オーレンスグループ 代表取締役社長

本社所在地:北海道標津郡中標津町北町2丁目22番地
設立:1989年12月(福田紀二税理士事務所は1971年創業)
資本金:4,000万円
従業員数:約110名(グループ全体 2016年8月現在)
事業内容:農業経営コンサルティング、財務コンサルティング、各種システム開発・保守・運営
http://www.fmc-net.jp/group/

※ 企業プロフィールは、受賞当時のものです。
竹内 実門 竹内 実門(たけうち・みかど)
株式会社 船井総合研究所

昭和43年生まれ。帯広畜産大学畜産学部卒業、大手専門店バイヤーを経て、平成9年船井総合研究所に入社。船井総研において会計事務所を税理士法人事務所を中心にコンサルティングを行う。年間200日を現場における業績アップ向上支援に充て、全国を駆け回る。コンサルタントとしてのポリシーは「日本経済復活のためには会計事務所のパワーが不可欠であり、そのために尽くす」こと。