明日のグレートカンパニーを創る 株式会社 船井総合研究所

無料経営相談 0120-958-270 (平日 9:00-18:00)

文字サイズ
標準
拡大

対談集

士業



竹内:船井財団主催『グレートカンパニーアワード 2016』において大賞」を受賞されたオーレンスグループの高橋社長と福田専務にお話しを伺います。
オーレンスグループは、オーレンス総合経営、オーレンス税務事務所、株式会社オーレンス、オーレンスパートナーズの4つのグループ会社を展開されています。
メインの税理士業務や農業経営者や酪農経営者の税務申告だけでなく、プロバイダ事業の「オーレンス光」、モバイルやスマートフォンのサポート事業「オレモバ」、さらに無線LANのサービス「スカイネットV」も展開されています。
さらに、牛舎監視カメラシステム「みまもりさん」や「カウログ」、クラウド型生産管理システム「​​農武士」も手がけられています。
福田専務、これはどういったサービスでしょうか。

福田専務:「みまもり」と「カウログ」は、忙しい酪農経営者の方が自宅にいながら牛舎の中の様子を確認できたり、繁殖や分娩のサイクルを管理して、より効率よく利益を上げていくために基礎情報を管理するシステムです。
「​​農武士」は主に稲作や畑作農家向けの商品で、農地の状況を管理することで経営戦略を立てやすくするサポートシステムです。


オーレンスのさまざまな業務(農武士、カウログ)

竹内:なるほど。メインの事業では、酪農家や農家の方が使えるようなクラウドの会計ソフトも独自開発されて展開されています。
高橋社長、開業当時の話をお聞かせください。

高橋社長:はい。1971年、創業者である福田紀二が福田税理士事務所として開業しました。その後、1989年に福田総合経営センターとなりました。さらにその後、別海エリアにおいてプロバイダを開設し、それが1996年、オーレンスという名前で運営を始めました。そして、2014年に立ち上げたのが、オーレンスパートナーズというコンサルティング会社です。

竹内:創業は北海道の中標津町ということですが、福田専務、従業員はどれくらいいらっしゃいますか?

福田専務:オーレンスの冠がつくグループ会社の総勢で、約110名ですね。

酪農の税務会計を手掛けたきっかけ

竹内:今回は、会計事務所を母体としたオーレンスグループとしてお話を伺います。現在、酪農経営や農業経営の税務会計を中心にサポートをされていらっしゃいますが、福田専務、お取引き先はどのくらいの数になりますか?

福田専務:酪農で約1,800件です。このほか稲作、畑作、野菜農家、漁業、一般の事業会社をすべて合わせると3,500件くらいです。

竹内:北海道全域を商圏エリアとされていますが、3,500のお客様というと、会計事務所としては大きな方かなと思います。特に酪農と農業の分野においては、北海道の中でもトップクラスの事務所ではないでしょうか。
高橋社長が福田紀二税理士事務所に入られたのが創業7年目とお伺いしました。当時、従業員12名ほどで税務申告のサポートを200件くらいされていたと伺っています。そこから酪農や農業に力を入れられた経緯をお聞かせください。

高橋社長:僕らが住んでいる中標津町は釧根地域で、酪農が主体の町です。とはいえ、そこに一件もお客様を取り込んではいませんでした。漁業には当時60件くらいのお客様がいましたけども、酪農は1件もいなかったと思います。それは、農協内で全部済ませてしまうという背景があったと思います。
ある時、一つの集落の10数名が私たちのところに税務申告の相談に来たんです。税務申告が12月から始まって3ヵ月かかるようでは、もう自分たちではやっていられないと。その間に牛の出産期もあるし、税務関係はプロに任せたいと。そこから始まりました。

竹内:そうしますと、その当時はほとんど釧路や根室のエリアで、そういったことをサポートされている税理士はほとんどいなかったのでしょうか。

高橋社長:おそらくゼロではないでしょうか。
そこからお客様が増えていったのは、口コミが一番多かったと思います。最初の集落のお客様が、数字もよくわかったと言ってくださって。私どもはしっかり数字の説明をしますから、安心できるということが一番大きかったようです。すると翌年、うちもやってくれないだろうかという話が、どんどん入ってきました。翌年には60件近くの話が来たと思います。

竹内:狙って参入したというよりは、お客様から求められてのスタートだったのですね。

高橋社長:はい。もちろん創業者の福田会長のバックアップもありました。この農業の分野はこれから必要だし、農業の情報化も必要だと。そこがマッチングしたんだと思います。それでこの酪農・農業分野に対して情報化戦略を始めました。


オフィス内

会計ソフトを独自開発、プロバイダ事業にも参入

竹内:最初こそ手作業が多かったようですが、ずいぶんシステム化、IT化が進んでいらっしゃる組織だなと感じています。特に、会計ソフトを独自開発されたとは、すばらしいですね。

高橋社長:16年ほど前、今でいうクラウド型、当時はASPといいましたが、その財務システムの開発に臨みました。なぜそうなったかというと、お客様のところに行くのに、すごく時間がかかってしまうんです。酪農家から酪農家へ…移動に1時間とか、普通にかかってしまう。時間コストを解決するのがASPだろうという結論になっても、最初はどういう方法があるのか、まったくわかりませんでした。
インターネットで調べていくと、「ネットde会計」というのがあったんです。それで東京に行って、いろいろ仕組みを勉強させてもらって、この仕組みは農業にいいなと思いまして、それでASPの財務会計のシステムを開発しました。

竹内:インターネットの出現によって、距離感が縮まるというところはありますが、正直、札幌ならともかく、中標津や別海地域の通信環境は、どんな状況だったんでしょうか。

高橋社長:確かに通信環境はあまりよくなかったですね。この開発には、正直、社内でも反対がありました。結局、無駄になったり、自分たちに何のメリットもないんじゃないかと。であれば、普通のパッケージを利用した方がいいのではという意見もありました。でも私は、インフラは後で良くなるというふうに思って、先行投資のつもりでASP開発をしました。

竹内:今のオーレンスはプロバイダ事業を始められて、もう通信環境も提供してしまおうという発想でスタートされていますね。そのあたりの背景を教えてください。

高橋社長:大手キャリアを待っていたら、この北海道ではインターネットのできない地域は4割くらいあるんじゃないかなと思います。大手キャリアはある程度の人口がいないと引っ張ってこないですし。そこで僕らは無線LANというFWA方式を導入して、各町村の特に農業地域にインターネット環境ができるようにしていきました。キャリアの鉄塔も利用したり、自前で鉄塔を建てたりして。要はハードも揃えちゃったということですね。

竹内:お客様にとっては利便性が上がりますし、事務所経営の観点ではかなりの効率化ですね。

高橋社長:そうですね。一番は、ASP財務もそうですけども、やっぱり預金の自動変換ソフトを開発したということですね。酪農の場合は、大体7~8割は預金取引で済まされちゃうんですね。普通預金取引そのほかに現金取引ってあんまりないんです。だから預金取引さえ自動的にデータで取り寄せれば、それで仕分けができちゃうと。その方式の導入によって、事務効率は一気に上がりましたね。

竹内:2015年くらいからクラウド会計が世の中に出てきまして、シェアを獲得していっていますけども、約20年前からすでに手がけられていたと。
ところで、農協にとってもメリットのある話だったんでしょうか?

高橋社長:いや、あまりなかったですね(笑)
農協には、組合員さんが求めているということを全面的に出して協力を得ました。これで組合員さんの財務内容が明らかになりますよ。手数料を払いますからデータをくださいと言って、データを貰いました。
あとは、農協の組合員さんに対してセミナーなどでの営業も始めています。そういうところでご協力いただいています。


社内研修
 【1】【2】【3】次へ >> 
【その2】以降の全文は、FUNAI メンバーズ Plus 会員様限定となります。
>> FUNAI メンバーズ Plus とは?


高橋武靖氏 高橋 武靖(たかはし・たけやす)氏
オーレンスグループ 代表取締役社長

本社所在地:北海道標津郡中標津町北町2丁目22番地
設立:1989年12月(福田紀二税理士事務所は1971年創業)
資本金:4,000万円
従業員数:約110名(グループ全体 2016年8月現在)
事業内容:農業経営コンサルティング、財務コンサルティング、各種システム開発・保守・運営
http://www.fmc-net.jp/group/

※ 企業プロフィールは、受賞当時のものです。
竹内 実門 竹内 実門(たけうち・みかど)
株式会社 船井総合研究所

昭和43年生まれ。帯広畜産大学畜産学部卒業、大手専門店バイヤーを経て、平成9年船井総合研究所に入社。船井総研において会計事務所を税理士法人事務所を中心にコンサルティングを行う。年間200日を現場における業績アップ向上支援に充て、全国を駆け回る。コンサルタントとしてのポリシーは「日本経済復活のためには会計事務所のパワーが不可欠であり、そのために尽くす」こと。


メルマガタイトル
全てのメルマガを見る>>