明日のグレートカンパニーを創る 株式会社 船井総合研究所

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対談集

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株式会社ありがとうサービス 代表取締役経営最終責任者 井本 雅之氏 

対談者:船井総合研究所 代表取締役社長 高嶋 栄  (注:肩書き等は掲載当時のものです。)



二人は34年前の同期入社

高嶋:グレートカンパニーアワードの特別賞受賞、おめでとうございます。井本さんとはもうずいぶん長いお付き合いで、同じ学卒で、同期入社ですね。もう34年前になりましょうか。当時は船井総合研究所の前身、日本マーケティングセンターでした。道を一本挟んだ目の前に舩井最高顧問のご家族が住んでおられて、舩井最高顧問を前にして、皆が一緒に同じ部屋に住んでいたという時代ですよね。その同期の方が今、目の前に社長としていらっしゃると。不思議なご縁ですね。


第4回グレートカンパニーアワード授賞式にて。
危機を乗り越え、見事に上場を果たした同社の
功績を讃え、特別賞
を受賞。


井本氏:いま高嶋さんが話すのを聞きながら、一緒に暮らしたあの部屋の状況とか、何日も徹夜したこととか、思い出しましたね。

高嶋:当時、舩井最高顧問のもとで一緒に住んで、お互い運転手もさせてもらいながら青春時代を過ごしたわけですけれど、あの頃は非常に楽しかったですね。
運転手は、確か井本さんが先にされて、次が私。

井本氏:そうそう。サッカーで足をけがして、運転できないので高嶋さん頼む!という話で代わってもらった。

高嶋:そうでしたね。あの当時、私は社内結婚しましたけれど、確か井本さんもですよね。私も井本さんも舩井最高顧問に仲人をしていただいて。

井本氏:仲人をしてもらいましたね。当時からたくさんの人の仲人をしていて、毎回、その人を褒めるわけ。あなたも褒められたし、頭が一番船井総研でいい男で!とか。

高嶋:そうでしたね(笑)

井本氏:それを聞いていたから、僕の時はどんな褒め言葉を言ってくれるんやろうと楽しみに聞いていたの。そうしたら「井本君はめちゃくちゃ頑張る男です」と。それだけなのよ!ああそうか、めちゃくちゃ頑張るしか取り柄がないといったらそのとおりなので、引き続き、めちゃくちゃ頑張るしかないなと(笑)それはずっと思っているよ。

高嶋:本当に、舩井最高顧問の言っていることというのは、普通のことですからね。

井本氏:そう、まさに。どんなことが勉強になった?とかいろいろ聞かれるけども、テクニカル的なことよりも、やっぱり暗黙というのかな。一緒に過ごさせてもらった中で、言葉で表せない、分かった!みたいなところ。それが今、いろいろな経営判断をする時のベースになっているような気がするね。

高嶋:当たり前のことでも、自分自身が自律していないとなかなかできませんよね。私も言われましたね。当時、たばこを吸っていて、車の中の吸い殻を片付けるのを忘れて。そうしたら、怒らない人だから「君はたばこ吸うんだったかな」「はい、吸います」「そうか。たばこって体に良くなかったよね」と。「意思の固い人というのは、いいことはすぐできて、悪いと自分で思ったことはすぐにやめられる。そういう人がいいんだよね」と言われてね。今でも本当に思い出しますけれど。

井本氏:今やめてるの?

高嶋:その次の日からやめた。未だに吸ったことないです。だから不思議ですね。他の人に言われても素直に心を開けなかったような気がしますけれど、舩井最高顧問に言われたことは、素直に私自身に入っている。

井本氏:あれ、なんでかねえ。

高嶋:なんでしょうね(笑)


いつもニコニコ しかし目の奥で燃えている

高嶋:お互い近くにいて舩井最高顧問の発言と面倒をみていると、本当にプラス発想でしたね。褒め方が上手というかね。



舩井最高顧問の教えは二人にとって今でも鮮明に
残っている。

井本氏:怒らんね。いつもニコニコしてるし。自分がめちゃくちゃよう働くしね。怒られたことある?

高嶋:全く無いですね。

井本氏:二回ある。船井総研を辞めてからだけど、親父が倒れて、もうあと3ヶ月くらいだといった時に、相談に行ったのよ。その時もうかなり動揺していたから、親父が倒れて、もう自分が会社をやらないかんかもわからん。どうしたらいいでしょう?と。もう自分のことしか考えていなくて。そうしたら、いつもニコニコしているけど、よう見たら、あっ!怒ってるな!と分かった。「井本君、その親父の病気を治すことが、おまえができる一番のことだろう。病気を治すことに全力投球せないかんのではないか?」と、ニコっと笑って目は怒ってた。

高嶋:ニコニコはしていないけど、普通の表情の中で、目の奥で燃えてる。

井本氏:そう。もう一回はね、親父がもう危なくなった頃に、会社の方針と意見が違うので、僕は会社を辞めた方がいいのではないかとまた相談に行って。そうすると、やっぱり目の奥で怒りながら「井本君、いま流通業界はどんな時代か分かるか?」「かなり荒波で」「荒波やなあ。いま親父をほったらかしてそこに放り投げたら、それは殺すっていうことやなあ。あとはお前、常識で考えてみたらどうや」と。それで辞めるに辞められなくて、これは頑張らなあかんと。その二回は叱られたと思ってる。
経営者は、やっぱり真剣勝負というか、本当に命を削ってみたいなところがあると思う。そういう親をほったらかして辞めるというのは、もうそれはやってはいかんことやと。
先代は僕が41か2の時に亡くなって、病気になってから9年間いろいろあったけれど、生きてくれていた中で、やっぱり勉強になったというかね。亡くなってから分かるけども、いろいろ意見がぶつかっても、いらんこと言われても、やっぱりおってくれるのとくれんのとでは、だいぶ違うからね。



「ええ会社を作れよ、ええ店作れよ」



(写真左)社名に「ありがとう」という言葉を用いたのは、支えてくれた方々への感謝の気持ちを表現
したかったから。
(写真右)社長の考えを共有するために毎日のメッセージは欠かせない。会社の理念が記されたメモ帳も
社員の必携品となっている。

高嶋:当時すでに四国の流通業では、かなり手広くされていましたよね。規模が大きかったら借金も苦しかったのでは?

井本氏:そうですね。よう銀行さんも貸したよねという金額。

高嶋:どうですか。苦しい時に銀行は貸してくれましたか?いろいろな話があるじゃないですか。

井本氏:私が社長になった頃は、いっぱい貸しましょうという時代ではなくて、どちらかというと早く返してくださいという時代にちょうど移り変わった頃。借りたものは返さなあかんというスタートだった。

高嶋:多額の借金をする時の心境はどうでしょうか。これだけ借りたら、いつ返せるだろうかと思いますよね。今の話からいうと。

井本氏:借入金は、それはもう事実としてありますと。それよりも目先のこと、それをどう処理するかを一生懸命やっていく。借入金を返す気はマンマンだから、そのためにこうするのが一番いいんや!と、かなり信じてやっていた。だから総額がどうというよりは、絶対返すと思っているし、とにかく目の前のいろいろなことに対してやっていくと。自分の事なんかどうでもええわい!というくらいの感じやったね。

高嶋:多額の借入を銀行さんとお話する時は、一般的には、しっかりした経営計画がないとダメだよ、みたいな話から始まるじゃないですか。実際どうですか?その銀行さんがどこを見るかというと。

井本氏:経営者じゃない?

高嶋:そうですよね。結局は井本さん自身を銀行は見ていたということですよね。

井本氏:まだ40歳そこそこで、そんなに経験もない。それを、こいつやったらなんとかするやろうと思ってくれた支店長がいたことが、もうツキとしかいいようがないと思う。

高嶋:確かに、成功している人は、過去を振り返るとツイていたという話をよくされますね。銀行の立場で考えると、経営者を見るウェイトが高かったろうなと。昔、一緒に住んでいた感覚で井本さんを勝手にイメージすると、私の中で井本さんは、いい意味で人たらしだなと(笑)。常にまっすぐな言葉で慎重に発言されていて、20代の頃から比較的、力のある経営者の懐にスッと入っていくところがあったので、やっぱり経営者として、特に力のある経営者とか、先ほどの銀行の話もそうですが、やり取りをする中で相手を納得させ得るものをお持ちなんじゃないかなと思いますね。

井本氏:それはちょっと褒めすぎやと思う(笑)。ただ当時、正攻法でいけよと舩井最高顧問はよく言っていたね。策を弄したってあかんでと。それは大学を卒業して、船井総研に入って、やっぱりそれはそのとおりやなと思った。手間が掛かっても、なるべく正攻法で。逃げたり隠れたりするのは良くないと。仲人をしてもらったし、かなりお世話になっているから、もし会社が潰れましたなんてことになったら、それは悲しむやろうと。それはいかんというのは、やっぱり思うね。

高嶋:そういう苦しい時代があって、その後は反転攻勢とでもいいましょうか、大手のダイエーさんの看板を下ろしたりしながら、片方でメガフランチャイジーと。井本さんは今のビジネスの形態をどう表現されますか?

井本氏:特にメガフランチャイズだとかいう意識はないんですよ。舩井最高顧問が「ええ会社を作れよ、ええ店作れよ」「ええ店って何ですか?ええ会社って何ですか?」「売れて儲かる店や」と(笑)。「売れるためにはお客さんに喜んでもらわなあかん。儲かるためにはみんな創意工夫せなあかん。ただそれだけや」と言われて。本当にそのとおりやなと。だからフランチャイズであろうが直営であろうが、ええ店つくって会社をつくる。それしか思っていない。あとはその流れの中で、出会いの中で、どういうふうにやっていくかだと思いますね。

「正攻法で生き抜くということ」【後編】につづく




井本 雅之(イモトマサユキ) 株式会社ありがとうサービス  代表取締役経営最終責任者  井本 雅之(イモトマサユキ)氏
 株式会社ありがとうサービス 
 代表取締役経営最終責任者


   設立 :2000年10月
   代表:井本 雅之
   本社所在地:愛媛県今治市八町西3丁目6-30
   従業員数:158名(臨時雇用者数 1,159名)
   事業内容:リユース店の経営、飲食店(レストラン・ファーストフード)の 
   経営、DVD・CDなどのレンタルおよび販売、不動産の賃貸
   企業HP:http://www.arigatou-s.com/
高嶋栄(タカシマサカエ) 船井総合研究所 代表取締役社長 高嶋 栄(タカシマサカエ)
船井総合研究所 代表取締役社長執行役員CEO 

経営コンサルタントとして約30年、中小企業から大企業、行政まで数多くの組織活性化や企業再生を手がける。
また、船井総合研究所の発展とともに、「船井流人財育成法」、「船井流組織活性化法」を確立した第一人者である。
2010年3月より、第4代代表取締役社長に就任し、次世代に向けた会社づくりに取り組んでいる。