『今を平時と考えよう!』
これは、東日本大震災後に、少し世の中は落ち着いてきたが、経済的にはまだ厳しかった時に、会員企業にお伝えしていた言葉です。
当時から、日本経済の成長鈍化、将来の人口減少などは叫ばれていました。気持ちがふさぎ込み、商品供給が遅れるなど経済活動もままならないとはいえ、我々企業経営者が、「昔は良かった」と言い続けても、何も変わりません。
少し状況は異なるかもしれませんが、コロナ禍に責任転嫁することなく、今を平時ととらえて、次のステップに踏み出すイノベーションを興しましょう。
そのイノベーションですが、優先順位を高く置きたいのが、方々でも話題に上がるデジタル投資と人材投資です。
デジタル投資は、対顧客向けのツール類の導入が真っ先に思い当たります。しかし、上手に使いこなせる会社とそうではない会社の差が開いているように感じます。これは、ひとえにそもそも社員のDXが進んでいるかどうかによるところが大きいです。
業務用のPCやスマホ、そしてネット環境などのハード面、システムやアプリケーション、利用者のスキルアップも含めたソフト面が、社内に浸透しているかどうかです。
手元資金を、いかに社員のDXに向けるかという選択は、社員の定着化に直結しますし、優秀な社員の採用にも優位に働きます。
そして人材投資ですが、改めて「余剰採用」へのチャレンジです。
足元を見れば、目先の回復を狙う、不足した人材を補うという補充採用になってしまいます。将来を見据えた新たな分野を開拓したり、ちょっとハードルが高いと感じるハイクラス人材(それこそDX人材も)を登用したり、このタイミングからチャレンジしていきたいです。
ヒトとビジネスのDXを実現するための、お金の優先順位を変える資金調達が重要です。
今を平時と考え、優秀人材の採用とビジネスモデルを変革する、お金の優先順位を見直していただければと考えます。
コロナ禍をチャンスに変える!“お金”の優先順位
2021年01月15日