基礎・基本の介護技術の教育を徹底し
自信を持って働けるスキルを身につける
専門学校も初任者研修も、座学と健常者への介護技術講習が基本です。認知症の方、栄養状態の悪化したやせ細った方、皮膚の弱い方など、実際の要介護高齢者に対応する技術は習得せずに現場に入ってきます。学校で習った基礎や基本は、現場では活かしにくいのです。
また現場では、介護技術だけでなく、マナー・接遇、危険の予測、時間配分など、さまざまなことに配慮する必要があります。すべてのスタッフに「現場でふだん使いできる正しい基礎・基本」の介護技術を再教育し、安心してご入居者と向き合えるよう技術力を高める必要があるのです。
レベルに応じた役割と責任を明文化し、
どうすれば評価されるのかを示す
さまざまな職場から転職してきたスタッフたちが働いていますから、スタッフそれぞれの「あたりまえ」があります。いわば、「前の職場はこうだった」というものです。これは、不満やグチの温床になります。人に仕事を紐付けず、役職やレベルに仕事を紐つけることが必要ですし、それを職場全体に周知徹底することが求められます。そしてその役割と給与(評価)を紐つけることで、「自分がどういう振る舞いをすれば褒められるのか」を明示することができます。
もともと人の役に立つのが好きな人たちが多く働いている業界ですから、何をすれば褒められるのかを明文化することが、前向きに働くための、1つの重要な動機になるのです。
組織全体の規律の維持と、1人1人の
グッドジョブをすかさず褒めるマネジ
メントテクニックの実践
「良い言動を行なう人を褒め、ルールや規律を乱す人を指導する」というあたりまえのことも、365日24時間、個室でサービスが行なわれている職場だからこそ、難しいものです。
しかし、褒められるべきことが褒められず、指導されるべきことが指導されない職場は、どうでしょうか?やる気のあるスタッフのやる気が削がれ、自己中心的なスタッフが自身のわがままを謳歌し、自己中心的なスタッフにとって働きやすい職場になってしまいます。施設長には、「現場が見えない」と事務所で言っていないで、「現場を見に行く」ことを求めます。良いことは褒め、改善すべきことは指導する、というあたりまえのことの徹底が必要です。
具体的なマネジメントテクニックの一部は、このページからダウンロードが可能ですので、ぜひご利用ください。