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コンサルティング成功事例

酒/店舗開発・売場づくり

300年続く老舗酒問屋の決断!! ~家訓を継承し食の新業態を次々に手掛けV字回復!(間渕商店グループ)  
間渕商店グループ
PROFILE 間渕商店グループ
所在地: 〒430-0932 静岡県浜松市中区肴町317-17
創業: 元禄中期 (1700年頃)
年商: 12億9100万円
従業員数: 100名
事業内容: 酒類・食品販売、外食、不動産、コンビニエンスストア
 

INTERVIEW
住友 勝
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住友 勝
2011.10.12
サクセスサマリー
 
300年続く酒造メーカー出身の酒問屋が、ワインを中心とした食のセレクトショップ(小売)や飲食店へ進出。
 
また飲食店向け酒問屋としても、顧客である飲食店に対し成功ノウハウなどの情報提供で信頼関係を構築。酒を中心とした新業態開発に成功する。
■ 船井総合研究所との関わり
 
【ビフォア】 
1995年頃、酒のディスカウントショップの登場で酒業界が大きく揺らぐ。主力商品であったビールの小売価格は値崩れし、収益はマイナスに。3世紀にわたり、先祖から継承してきた地方酒問屋としての存続を危惧する
 
【アクション】
土地と時流に適応した小売への業態転換をはかる。ワインを中心とした食のセレクトショップ「メルカート」をオープン。こだわりの食材でワンランク上の食生活を提案する。酒を中心に小売店、飲食店、業務用の酒類販売と多種にわたる新事業を軌道に乗せる
  
【アフター】
同社オリジナルの付加価値をつけることで既存店との差別化に成功。一時落ち込んでいた酒類販売部門の回復が大きく起因し、グループ全体の経常利益を2倍に伸ばす。地域に愛される食のトレンドリーダーとなる
会社を良くするためには、経営者が本気で「変えよう」と意識を変えなければいけません 
間渕商店グループ 代表取締役 間渕 亨夫 氏
間渕商店グループ
代表取締役 間渕 亨夫 氏
■ 問屋からの業態転換 
江戸時代に創業した酒の卸問屋を継承してきました。1995年頃、酒のディスカウントショップが一気に広まると、大手問屋が力を発揮するようになり、酒販業界は一変しました。主力商品であったビールの価格はどんどん値崩れし、地域の酒販店が力を失ったことで、私ども問屋は生きていけないのではないかと感じました。

とはいえどこかで「ウチだけは大丈夫だ」という自信がしみついており、先祖代々継承してきた問屋を変えることはできませんでした。しかしどう考えても問屋は残らない…。ジレンマの中、実際動き出すまでに7年もかかりました。

最後は、先代なら問屋を続けることよりも商売を続けろと言うだろう、商売をやめたら怒られるだろうが、ビールをやめても怒られないんじゃないか、時代によって変えていくのが当たり前だと言われるんじゃないかということで決断しました。まずは問屋を維持しつつ川下での事業開拓を試みました。

先代が残してくれた土地を利用して食品のセレクトショップを始めました。食で非日常を楽しんでもらうべく高級食材を扱うことにしたものの、小売への挑戦です。仕入れ方や時流を住友さんに指導してもらいながら、店づくりを進めました。

苦労したのは売り方でした。問屋のクセが残っており、良い商品だから無名でも並べておけば売れるという意識がなかなか拭いきれませんでした。

時間はかかりましたが、供給側視点から消費者視点への意識のシフトが大きな分岐点になりました。のちに酒類販売の免許をとり、酒類の扱いを始め、利率のよいワインを中心にアイテムを増やしていきました。
間渕商店グループ 店内 インフォメーション
数あるチーズも、どんな料理に合うのか、自分たちで情報収集したり独自の試食レポートでインフォメーションする
■ セレクトショップは商品+情報を売る 
お客さまの食卓やシチュエーションを想像しながら商品説明を調べ、POPで伝えることに力を入れました。

例えば、900円のボルドーワインをお買い上げいただいたお客さまが家に持ち帰り「ボルドーが安かったから買ってきた」と言うのと、「評論家●●が80点をつけたワインだそうだよ。●●にこだわっていて、世界中の人に飲んでもらいたいという思いから900円にしたんだって」という物語を伝えることでは、同じ商品でも価値が変わってきます。

“なぜこの商品を並べているのか”を伝えることがうちの存在理由だと思ったのです。最初はメーカーからの商品コメントを載せていましたが、スタッフに情報収集力がつき、オリジナルの商品説明ができるようになりました。

売れると思った良い商品は思い切りたくさん仕入れ、並べます。セレクトショップでは在庫を抱えるという逆の発想も住友さんに教わりました。

ニーズをつかむコツは、商品を置いてみてチェックすることの繰り返しでした。お客さまは買う商品を決めているのではなく、何か面白いものを求めて来店されるため、こちらの示し方次第なのです。

商品説明を見ながら買い物を楽しんでもらえるため、滞在時間が長いのです。またリピーターが多く、客数の約3割はヘビーユーザーであり、売上の半分を占めています。
間渕商店グループ ホームページ ブログ
ブログの力も大きかった。毎日の商品紹介がリピーターを呼ぶ。感想や苦言などのコメントもマーケティングになる
■ 経営理念が経営の軸に 
小売を始めて、収益を上げることにばかり注力し、取り組めば取り組むほど業績が落ちるというスランプに陥った頃がありました。

模索し続ける中、明治40年ごろに書かれた「家訓」を思い出しました。「郷土、国、先祖、社会に尽くすこと。家庭、社員を大切にし、子どもを大切に教育すること」といった内容です。松下幸之助のいう「社会貢献」でした。事業を絶やさないことに固執し、会社が社会に存在している意味を考えたことはなかったのです。

気付けばうちには経営理念がありませんでした。住友さんとも相談しながら作ることにしました。その中で住友さんは“一生懸命造っている作り手の思いを伝える”という一文を加えてくださいました。うちも昔は酒蔵を持つメーカーでしたからこの考えはすぐに腑に落ちました。

経営理念を掲げてからは業績が上がりましたし、社員のやる気も変わってきました。自分たちの働く意味が明確になったからです。社会の役に立ちたいということは人間の本能なのでしょう。自由主義経済はそもそも国を豊かで強くするための仕組みです。その代表格である「株式会社」にも同じ役割があるとあらためて気付きました。
間渕商店グループ  重えもん バールMabuchi
飲食店も展開。セレクトショップで扱うワインが格安で飲めるイタリアンバルをはじめ3店舗展開。夜は周囲の飲食店も利用する
■ 飲食店卸の差別化 
やがて問屋は閉めることになりましたが、強みを活かし、飲食店への酒類卸も展開しました。しかし新規参入は簡単ではありません。住友さんの提案で、東京や大阪の繁盛飲食店で情報収集し、お客さんに伝えることを始めました。

飲み放題の平均価格や流行、イベントなど、飲食店の立場で提案することができました。ワインの資格や商品知識の習得よりもノウハウを売ることで、他社と差別化を図ることに成功しました。

これらの取り組みの結果、グループ全体の経常利益は、最も苦しかった時期から2倍になりました。業態の転換や付加の決断は簡単ではありませんでしたが、経営者が本気で「変えよう」と意識を変えなければ、会社は良くならないのです。会社の99%は経営者で決まるということを実感しています。今後は地元の「食文化提案企業」として、小売に限らず食を通じた地域貢献をしていきたいと考えています。
● 住友勝が講師を務める「酒販店勝ち組倶楽部」

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