明日のグレートカンパニーを創る 株式会社 船井総合研究所

無料経営相談 0120-958-270 (平日 9:00-18:00)

文字サイズ
標準
拡大

コンサルティング成功事例

呉服/マーケティング・販促

斜陽産業の呉服業にあえて進出。お祭マーケットで巻き返す(株式会社 World Beauty)  
株式会社 World Beauty (ワールドビューティ) 呉服
PROFILE 株式会社 World Beauty (株式会社 山一商店)
創業 : 1954年 
設立 : 2007年
所在地 : 〒630-8325 奈良県奈良市西木辻町29-5
社員数 : 22名
事業内容 : エステティックサロン カリタ奈良、京呉服,和装小物,寝具,毛皮,宝飾類 卸小売
INTERVIEW
田崎 昌美
無料コンテンツ
田崎 昌美
2011.04.07
サクセスサマリー
 
エステ店を経営していた丹羽社長は、奈良県奈良市で呉服問屋を営む先代から、事業を継承することに。
 
あえて斜陽産業である事業を継ぎ、さらに従来から手がけていたエステ業とともに「きもの、美容、写真、セレモニー」の総合業態に展開を図る。
■ 船井総合研究所との関わり
 
【ビフォア】 
エステ店を経営する中、突如、呉服問屋を継ぐ事に。同じ経営でもサービス業と、物販業の経営の違いに困惑する
 
【アクション】
縁日など、お客様参加型イベントを毎月開催するマーケティング手法で見込み客を集めることに成功
  
【アフター】
ネイル、セレモニービジネスなど、あらたな経営戦略のもと、女性マーケットを中心に置いた総合業態を展開している
着物を通じてお客様と感動を共有できることはとても嬉しいことです 
株式会社 World Beauty  代表取締役  丹羽 喜子 氏
株式会社 World Beauty (ワールドビューティ)
代表取締役 丹羽 喜子 氏
■ 斜陽産業である呉服業の継承 
もともとは、エステ店を経営していました。ホテルの中の完全個室でラグジュアリーな空間でエステを受けていただけるようなサロンを展開していました。

しかし、7年前に実家の兄が倒れ、呉服業を継ぐことになりました。当時、着物の将来性や可能性から廃業してほしいというのが母の意向でしたが、私は社員の人生を考えると閉めることはできませんでした。

社員をここで路頭に迷わせるよりも、とりあえずできるところまでやってみて、ダメだったらあきらめもらおうという想いで継承しました。

はじめは、展示会などを自前で開催してみましたが、当たり前のことながら急にはうまくいきませんでした。負けず嫌いの私は、失敗して終わるのはやっぱりいやだ! と、兄がずっと参加していた田崎さんの勉強会(田崎塾)に参加してみました。

そこで着物業界に対する疑問や不安なことなどを全部田崎さんにぶつけたのです。すると田崎さんから「君、いけるかもしれないよ!」と言われました。

私自身はまったくやっていけると思いませんでしたが、業界をたくさん見てきた先生が言われるならできるのかもしれないと、1年間手を尽くしてみました。今までは細々と経営し、5千万円を切るほどに落ち込んでいた売上が、1億円を越えるまでになりました。

具体的には、“お祭”を主催しました。市場の成熟期には、ニーズがあるため、商品の品数や差別化合戦になりますが、斜陽期になると、ニーズがなくなりますから、お祭でお客さまに興味を示していただき、お買い物をしてもらう、販促強化戦略に切り替えなければいけないということでした。

呉服屋さんの慣習として春と秋に大きな展示会を開催し、バーゲンセールを年に1~2回という、年4回で構成していたものを、先生に出会ってから毎月イベントをするようになりました。イベントというよりもまずは「楽しいこと」をやってみようという感じです。

今まで業者を呼んで行っていたイベントを、パートさんやお客様、近隣住民の方々にご協力いただき、準備物などを持ち寄る、参加型イベントです。夏祭りは浴衣を着て縁日を催しました。船井総研の若手社員にも手伝ってもらいました。

ご近所の人や地域への貢献の意味もあって参加いただきながら、結果的には地域と企業が一つの輪となることを目的にしています。その中で販売もあり、予算もあるのです。

従業員は、初めから協力してくれた人もいたし、約半数は、最初は斜めにみて、仕方がないから付き合ってやろうという雰囲気でしたが、お客さまが楽しんでいる姿に、社員が次第にとけこんできました。

同じイベントでも、我々のイベントはお客様が運営していることで敷居が下がり、人が集まってきます。またお祭は、口コミで広がります。「あそこ楽しいから行ってごらん?」といって紹介していただけるのです。お客さんに助けられていますね。
株式会社 World Beauty  お祭りイベント
親しみやすい参加型のお祭りイベントを開催。
お客様が運営していることで敷居が下がり、口コミで広がる
■ お祭の次は人間力 
通常、着物業界で「展示会」と言われる展示即売会は、呉服店に着物を買いにきてくださいというスタンダードなイベントです。しかしこの方法は衰退期を迎えた現在以前ほどの効果はありません。そのため現在はイベント重視の販促が主流となってきています。

さらに次を考えると、人間力の強化を図って、固定客化を図る必要があると思います。イベントを使った販促でも、よりお客様が従業員の魅力についてくるようなイベントが求められてくると思います。

楽しい中にも、このお店の人と一緒に楽しめそうだと感じると、通りすがりの方々はお客様になります。ビジネス対応をされていると感じると、お客さんになりません。心を開いて誰かと楽しむことにお金を使おうとします。つまり、人間性のマーケティングが必要となってきます。

お客さまよりも“半歩リード”したちょっと先の商品サービスを常に提案していくように企画しています。一歩先だと手の届かない距離になってしまい、ついてきてもらえないのです。

たとえばいきなり、日本の文化を学ぶ会、などとハードルの高そうなイベントを仕掛けてもついてきてくれないことが多いのです。

ですから我々は、着物を着たことがない方にも、ちょっとチャレンジしてみたら着られそうかな、と感じられるようなイベントなどにお誘いして、別世界へいざなうのです。

またこれまでと異なるのは、お客様はモノのよさ、価値そのものに魅力を感じるのではなく、それを語る人の人間力や、その商品が大好きだという気持ちに動かされて買うということです。

「この店員さんがこんなに大好きと言うなら、さぞかし良い商品なんだろう」ということが伝わると売れる時代です。好きな人と一緒にモノやサービスの良さを楽しみたいという風に、人間の考え方は変わってきているようです。

また感動を共有するということも、日本では求められてきています。自分ひとりでは感動できませんから、感動を共有できる人と巡り会いたいということを求めているようですね。

ワールドビューティーと知り合いになれたら、いろんな世界を教えてくれたと言ってもらえるような会社にしたいなと思っています。
■ エステ(コト)から着物(モノ)を、「モノからコト」へ 
3年前に着物事業を継承したときに、「いつの時代も女性をサポートする」というコンセプトを掲げました。いつの時代も、何歳になっても、という意味です。

一人一人の女性が輝き続けるには、以前はエステだけで十分だと思っていたのですが、お買い物も重要な要素なんだということに気付きました。

着物は、いつもの生活と違う異空間にタイムスリップできるのです。そんな価値を発見したとき、着物ってステキだなと思えました。

とはいえ、もともとエステを提供していた者にとって、物を売るのは大変なことでした。時代はモノからコトへ動いているのに、コトからモノに逆流したわけです。3年ほどはしんどかったです。

嬉しかったのは、エステのお客さまも、着物のお客さまになっていただけたことです。「あなたが着物を売ることを始めたんだったら、あなたを応援するために買うわ」と、買ってくれました。

そして義理ではなく本当に着物のよさを楽しんでくれたのです。着物を買ったことでお茶をはじめた方は、今ではお茶を本格的に楽しんでいたりしているのです。

「あなたが着物を紹介してくれたから人生が楽しくなった。着物を着たら、こんなところにも出かけたくなった。今まで引き込んでたのが、外に出て行く気になった」と言ってくださるように、着物を利用してくださることはとても嬉しいことです。

物を売ることで価値を提供することができたのです。「着物をモノではなくコトである」と捉えられるのですね。着物は単なる衣類ではないのです。

はじめは、モノがお客さまの手元に残ることが怖かったです。サービス業のように、お客様の喜びがその時に見えるのとは違い、物販は満足のタイミングが異なります。購入後に後悔させてしまうようなことはないだろうかと心配になったのです。

しかし着物を着ておでかけする「ぶらり会」の開催や、着物を買っていただくだけでなく使っていただけるお客様を作っていくことで、不安な気持ちはなくなりました。
株式会社 World Beauty  イベント ぶらり会
着物を着ておでかけする「ぶらり会」を開催するなど、着物を楽しむ場を設ける
■ さらなる展開へ。お祭プロデュース、振袖ネイル 
斜陽産業はお祭で業績が上がるということを田崎さんから教わり、うまくいったため、今度は全国のお店や小売店さんにお祭りをプロデュースする事業を仕掛けています。まだ斜陽産業の経営者は品揃え重視されている方が多いために、全国の小売店を活性化しようという試みです。

また、着物を着られる方は、ヘアスタイルやネイルなどでトータルコーディネートをされる傾向があります。ここに着目し、ブライダル向けのネイルチップ(付け爪)を応用した「振袖ネイル」を作りました。日常的には、仕事などの事情であまり派手にネイルアートができない方や爪を長くできないという方に好評です。

通常、ネイルを取り込む場合、外部のネイリストを雇うことになりますが、オリジナルネイルチップを施すことですべての従業員が対応できるように「だれでもネイリスト」の仕組みを作りました。

エステはエステ、着物は着物、企画は企画というふうにそれぞれの事業が独立しがちですが「ワールドビューティーは一人の女性をキレイにプロデュースする」ということを事業の中心にすえることで、最終的にはセレモニー、お式ごとまでプロデュースしていけたらと考えています。

着物を中心にして女性をキレイにトータルコーディネートし、例えば家族に成人式を祝ってもらうステージやセレモニーまでプロデュースするといったような一元サービスを、今田崎さんと構築しているところです。

今後は、女性であるお客様を磨き上げていくだけでなく、働く従業員も自分を磨くことでお給料を得られるという会社にしたいと思っています。
船井総合研究所 田崎 昌美 株式会社 World Beauty 代表取締役 丹羽 喜子 氏
船井総合研究所 田崎 昌美(左)と株式会社 World Beauty 代表取締役 丹羽 喜子 氏(右)

■この記事は参考になりましたか?

無料経営相談 インターネットでの経営相談はこちら FAX用紙をダウンロードする

プロジェクト支援 新たな事業の創出の手助けをさせていただく。船井総合研究所はいわゆるコンサルティングサービスだけではありません。

もっと詳しく

月次支援 コンサルタントがご訪問し、業務改善などをリードさせていただくサービスです。

もっと詳しく

研究会 実践からしか得られない「生きたノウハウ」が学べ、会員様同士の情報交換も活発に行われる、それが船井総合研究所の研究会です。

もっと詳しく

セミナー・研修 ビジネス現場の最先端から入ってくる生の情報が満載です。東京、大阪を中心に開催しています。

もっと詳しく

CD・DVD教材 経営全般、マーケティング、部下育成など、テーマごとにセミナー講演CD・DVDを販売、ご案内しております。

もっと詳しく