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ファイテン株式会社 酸素カプセル ファイテンO2(オーツー) HARD型
商 号 : ファイテン株式会社

設 立 : 昭和58年10月4日

所在地 : 【本社】〒604-8152 京都市中京区烏丸通錦小路角手洗水町678番地
TEL : 075-229-7575  FAX : 075-229-7509
【ファイテンショップ】 全171店(国内158店/海外13店) 
【ユウコシステムサロン】 全3店(国内1店/海外2店)
【ユウコシステムアカデミー】 京都
【治療院】1店(東京)

資本金 : 1,000万円
代表者 : 平田 好宏
従業員数 : 605名(正社員327名 契約社員27名 パート175名 派遣社員76名)
事業内容 : 医薬部外品・医療機器・化粧品・ヘアケア商品の販売・スポーツ関連商品・健康食品・健康グッズ等の販売
業績 : 平成19年度売上 155億8,700万円
※ データはいずれも、2008年8月末現在
 

川原 慎也
川原 慎也
2008.10.22
■ この会社のスゴイところ

マラソンの高橋尚子選手や阪神の金本知憲選手といったトップアスリートから、一般企業のサラリーマンに至るまで、愛好者が多い『RAKUWA ネックレス』。聞き覚えがなくとも、5ミリほどの細いチューブでできたカジュアルなネックレスといえば、多くの人が一度は見かけたことがある商品だろう。

もともとは、治療用のためのケア用品の開発・販売から始まった同社であるが、同商品に身体能力を向上させる効果があることが使用者の間で話題になり、それが口コミで瞬く間に広まり、今やメジャーリーガー(MLB)にまで、愛好者の輪が広がっている。

創業以来25年間、ひたむきに「お客様の健康」を目指し走り続けてきた同社は時代のニーズもあって一躍脚光を浴びることに。しかし、「ゴールはまだ先にある」と平田社長は語る。
INTERVIEW
INTERVIEW
金本知憲選手も魅了。効能実証を優先させるファイテン式ビジネスとは(ファイテン)
平田 好宏 氏
ファイテン株式会社 代表取締役
平田 好宏 氏 INTERVIEW
■ 商品化や、用途拡大もお客様の声から 
同社のビジネスの特徴は、まずは商品を試してもらい、効能を実感してもらうことを徹底する点にあります。だからこそ、プロ野球選手を始めとしたトップアスリートが使用し、海外でもメジャーリーガーらがこぞって使用するほどのブームとなりました。

今回はファイテンの、お客様目線に立った効能実証を優先させる経営を取り上げます。

ファイテンの代表的な商品「RAKUWA ネック」は、水溶化したチタンを繊維に含浸させたネックレスです。同商品の前身となった商品はブームになった「水晶ネックレス」であり、もともとアスリート用に開発したものではありませんでした。

昭和57年、平田社長は京都で治療院を開業していた時に、「自宅でも治療をして欲しい」という思いがあり、患者さんが自宅で手軽に使えるホームケア用の開発をしていました。

ある時、ある特殊な加工技術に出会い、それを活用して石英ガラスの粒に加工を施した商品を作りました。これを貸出用の商品として、お客様に提供していたのです。実際に使用されたお客様からの評判がすこぶる高かったことから、後に販売するに至ります。

最初の石英ガラスから水晶へと素材が変わり、ユーザーが飛躍的に増えました。最初の製品はチタンではありませんでしたが、その後、改良を重ね加工のし易さや入手コストの低さなどから、現在のチタンを用いた商品が生まれたのでした。

開発当初から、使用された多くのお客様から「回復後も使用したままプレーをしていると、パフォーマンスが通常時より高まる気がする」という声が、続々寄せられるようになりました。そこで実際に「運動能力を向上させているのか」を検証することになり、滋賀県の高校で、ある試みがなされたのです。

実際に、野球部の何名かの選手に、

(1) 同商品(当時の研究成果として、最適とみなされた水晶を貼り付けたもの)を使用した場合、
(2) 使用しなかった場合

で野球のノックの成績を比較したところ、同商品を使用した方がパフォーマンスが確かに向上するという結果が体感的ではありますが明らかになったのです。

その後、当該野球部のメンバーが全員同商品を使用して県予選を戦ったところ、見事甲子園に出場することが出来たというのですから驚きです。

平田社長は、ファイテンの商品がヒットした理由をこう分析します。

「具合の悪い部分を治そうとする、つまり、マイナスをプラスにする製品は世の中にたくさんありますが、プラスをさらにプラスとする、通常のパフォーマンスを高める製品は他に類がありません。これがヒットした要因ではないでしょうか」。
RAKUWAネック、RAKUWAブレス、パワーテープ。現在のファイテンの主力商品
RAKUWAネック、RAKUWAブレス、パワーテープ。現在のファイテンの主力商品
■ 販売&プロモーションも実証が先 
「ファイテンの商品を使用すると、具合の悪かった部分が改善するだけでなく、運動能力も向上する」という口コミは、実験に協力していただいた野球界をはじめ、陸上など各界のスポーツ選手に広まりました。

メージャーリーガー、ランディ・ジョンソン選手やプロゴルファーの片山晋呉選手、阪神の金本知憲選手を筆頭としたトップアスリートたちが、続々とユーザーになっていったといいます。

ファイテンは商品のプロモーションも兼ねて、数々のトップアスリートと契約していますが、すべて契約前から実際にファイテン商品を愛用している方々との契約をお願いしています。

これは、平田社長の「実際に使用して効果を実感していただいた上で、初めて言葉に重みが出る」という信念に基づくものであり、プロモーションの面でも実際の使用感や現場の生の声を優先させる、同社の姿勢を体現するものです。

そのため、契約した選手には広告として露出しない商品も含めファイテンの商品全てを提供し、試してもらい、選手自身のコンディショニングに活用してもらうという姿勢を徹底しています。まずはファンになってもらうことが一番大事なポイントとなります。そこから自然と口コミが広がっていくのです。

「ファイテン商品を使っていただき、ファンになってもらう」という思いは、選手の間に「口コミネットワーク」を創りました。そして通常、契約(お金)でしか動かないといわれる、アメリカのメジャーリーグ(MLB)の選手や MLB 機構をも動かしました。
MLB オーセンティックライセンス取得発表会場の様子と「RAKUWA ネック」のメジャーリーグ各球団バージョン
MLB オーセンティックライセンス取得発表会場の様子と「RAKUWA ネック」のメジャーリーグ各球団バージョン
■ ファイテン、メジャーリーグを行く 
4年前ファイテンのUSA部隊はスプリングキャンプにおいて「メジャーリーガーのファイテンファン化」を実行していました。また岩村選手や松坂選手を始めとする日本人メジャーリーガーがファイテンの商品を使用したこともきっかけとなり、それが口コミでMLBの選手の間に広がりました。

ファイテンが個人の選手とライセンス契約を結ぶべくMLB機構に承認を求めたところ、MLB機構ではすでに多くのメジャー選手が同社の製品を個人的に愛用している事実を把握していたといいます。

そこで、MLB機構側から提案されたのが「通常のライセンス契約ではなく“オーセンティックライセンス”(注)を取得したらどうだ」という申し出だったのです。

(注) オーセンティックライセンス
メジャーリーグの選手が、試合や練習用に使用する野球用品に対して同一カテゴリーに、1社のみ許される特殊なライセンス。許可基準も厳しく、取得に掛かるコストも通常は非常に高額で、時間もかかる。

平田社長は当初、“オーセンティックライセンス”がどのようなものかも知りませんでした。後から調べたところ、日本企業では前例がなく、世界でも10社ほどしか認められない貴重なライセンスであることが明らかになりました。

通常、メジャーリーグの選手は自身が契約する商品以外はほとんど身に付けることがありません(結婚リング等、家族からのプレゼントを除く)。

MLB機構側も、そんな彼らが選手間の口コミで契約もせずに率先して使用する商品があることを事前に把握しており、ファイテンがMLB機構側からオーセンティックライセンス契約の打診を受けるという、極めて珍しいケースとなりました。

最終的には、通常ならお金もコストも期間も、相当にかかるはずのMLB機構を巻き込んだプロモーションを、短期に有利な条件で結ぶことができたのです。結果、世界進出の大きなきっかけを掴むことになったのです。

ファイテンは猛烈な売り込みをかけ、莫大な費用をかけてプロモーションをしたわけではありません。ここでも実際に使用した選手が効果を実感し、仲間内で話題となって、多くの選手が使用するに至るという経過を辿ったのです。
■ 「RAKUWAネック」はヒット商品だが理想の商品ではない 
大リーガーにまで飛び火し、同社が飛躍するきっかけとなった「RAKUWA ネック」ですが、平田社長は「『RAKUWAネック』は私どものヒット商品ですが、まだまだ理想の商品ではありません」と語ります。むしろ「ファイテン=(イコール)RAKUWA ネック」のイメージが先行することを懸念しているのです。

「RAKUWA ネック」に代表される同社の既存のビジネスは、販売後のメンテナンスが不要なことから、ご購入後のお客様と再度接点を持つことが難しいのが悩みの種でした。当然、手紙やメールで感想やご要望をお伺いすることも困難であり、お客様の生の声が拾いにくかったのです。

こうした現状をふまえて平田社長は、従来までのメーカーおよび小売業的な役割から、今後のサービス業への展開を図っています。その大きな足がかりとして期待されている事業の一つが、同社が開発したオリジナルの酸素カプセル「ファイテン O2(オーツー)」を活用したビジネスです。
酸素カプセル「ファイテン O2(オーツー)」
同社の新型の酸素カプセル。HARD 型(写真左)SOFT 型(写真右)。
特に HARD 型のカプセルは使い勝手が良く、ベットのように完全に横になれるなど機能面で優れ、人気が高い。
■ あの鉄人も愛用中! オリジナル酸素カプセル「ファイテン O2」とは? 
この酸素カプセルはサッカーのイングランド代表、デビット・ベッカム選手や、甲子園で活躍した早稲田実業学校の斎藤佑樹選手が使用して有名になりました。

その効能として、気圧が高まると血中に酸素が通常よりも多く取り込まれ、疲労回復やけがの回復を早めるなどの効果があると証明されています。

この酸素カプセルに、ファイテンの技術を合わせることでより回復する効果を増したものが同社オリジナル酸素カプセルである「ファイテン O2」です。高いプラスチックの加工技術により宇宙船のような特殊な外観とベッドに横になる感覚で使用でき、圧迫感も少なく耳への負担も軽い次世代型の酸素カプセルとなっています。

使用する際の準備時間や機密性、入りやすさ、操作性、安全面などに特徴があります。

この「ファイテン O2」を広めるにあたり、まずは商品をファイテン商品の愛用者である契約選手に試していただきました。

最初は酸素カプセルの効能についても半信半疑の方もいましたが、実際に試してみるとそのリラックス効果・疲労回復の効果の高さから「同商品は手放せない」と語る選手が続出したのです。

阪神タイガースの金本知憲選手もその一人で自宅に真っ先に導入して愛用しており、同じ阪神の下柳剛選手もその評判を聞きつけ、すぐに導入しています。他にも多くのトップアスリートたちが実際に同製品を試した上で実際に購入されています。
金本知憲選手
金本知憲選手も自宅で愛用。
連続フルイニング出場の世界記録更新中の金本選手は、体に良いものを追求するこだわりが半端ではないという。
■ 価格と気軽さが今後の課題。「O2 カー」と「ファイテンショップ」での展開 
ただ、使用してもらうといっても同製品は簡単に持ち運びできるようなものではありません。そのため同社は「O2(オーツー)カー」と命名されたトラックに酸素カプセルを積んだ専用車を用意しています。

このトラックのおかげで試合会場の近くまでカプセルを運べるので多くのアスリートに使用してもらうことが可能となりました。JRA のジョッキー達もコンディショニングのために酸素カプセルを活用しています。

同商品はアスリートの間では評判が高く、次第に認知されつつありますが、実際の販売となると話は別です。

これまでの製品とは違い、酸素カプセルは1台が約450万円、大幅にコストを下げて開発した最新式(2009年初頭に発売予定)でも、250万円前後はする商品です。プロのトップアスリートならまだしも、価格と設置場所も必要とすることから、現状では一般のお客様が気軽に購入できる商品ではないのも事実です。

そこで、これを全国のファイテンショップや治療院、美容院などに導入していただくビジネスを考案し、実際に展開しつつあります。

同店においても、まずはその効能をお客様に実感していただくため30分(3千円)でお試しいただき、十分にご満足いただいてから1時間(5千円)のサービスをご提案しています。

実際のお客様からの評判も上々ですが、お勧めする際には「実はあの一流アスリートも愛用中」という事実をお伝えすると、「それなら自分も試してみようかな」と興味を示していただけるようです。
O2 カー
O2カー。中には2台の酸素カプセルを搭載しており、試合会場などにも運び入れることができる
■ ファイテンが描く今後 
平田社長は今後のファイテンの未来について、こう語ります。

「売り切り型の商品だけでは、お客様と何度も接点を持つことができません。今後は何も買わなくとも気軽に立ち寄っていただき、その空間に身を置くだけで健康になれるようなサービスを提供したいと考えています。

例えば、コンビニ・フィットネスのように入りやすく、続けやすい金額でサービスを展開・提供し、5年後には商品販売からサービスを基点とした企業に成長していることをイメージしています」。

この“酸素カプセルビジネス”は、同社の目下の課題である「リピーター確保」のためのビジネスモデルとして、今後の成長が期待される事業です。製造業に留まらずサービス業への展開を進める平田社長の言葉からは、「(アスリートに限らず)一人でも多くのお客様に健康になっていただきたい」という強い想いが感じられました。


取材日 2008年8月
ファイテンの平田社長と船井総研の川原
 
 
 
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