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コラムニスト
三浦康志のコラム/三浦 康志
「クルーズという新商品の意図」
2018.01.16

著者(発行責任者):三浦 康志

ジャパネットがクルーズ旅行を売り出しています。大型クルーズ船を借り切っての独占販売です。数千人の募集規模だと思います。大きなリスクを取っての新規事業ですが、以下の意味でとても価値あるチャレンジだと思います。
             
1.    ジャパネットの売り方に合う…ジャパネットは他のテレビショッピング会社と違い、番組を借り切って生中継で商品を紹介するというスタイルを取っています。一つの商品を、時間の制約を外して、深く伝えることができます。

2.空白マーケットの商材…日本発着の100万円以上の高級クルーズはありますが、10日間149,800円~という大衆向け商品はありません。日本は旅行大国なのにクルーズ商品は未熟です。そこに参入するのです。

3.クルーズの入門客マーケット商材…価格に加えて「日本を巡る」というコンセプトは、クルーズ初体験客が多く参加すると思います。この商品を入口にジャパネットはクルーズ事業で多様な展開を図ると思います。初体験客のために医師が船に乗り込むということも繰り返し訴求しています。

4.コト消費の有望性…家電を主力とした物品販売の会社でしたが、コト販売に大きくシフトするかもしれません。

5.社長交代の展望を示す…ジャパネットたかたは2015年に創業者の高田明社長が退任し、長男の高田旭人新社長が就任しています。創業者とは違いMCの役割をもたない新社長は、クルーズの説明にはビデオ出演しています。新社長の強い思い入れが感じられます。クルーズという新商品の成功を、トップ交代を絡めた社内イベントとも位置付けていると思います。

6.顧客とのリアルな接点で、カスタマーロイヤリティが高まる…クルーズは閉鎖空間の中で濃密な人間関係を築きやすい商品です。通販では希薄であったこの機能をクルーズは担ってくれます。多くの社員が乗りこみ、新社長も登壇するのだと思います。国内クルーズなので、一晩使えば出演できます。新社長もビデオメッセージの中で、クルーズの魅力は仲間づくりと強調しています。ジャパネットと顧客とも仲間になるのです。

物販とサービス業とを複合するとともに、媒体ビジネスと対面ビジネスとの融合も計れます。素晴らしい新規事業です。



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