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菊池功のコラム/菊池 功
「モノは売らない!」
2017.05.08

著者(発行責任者):菊池 功

船井総研の会員企業である、機械設備製造業の事例をご紹介します。その企業の顧客は主として工場です。トヨタ系の工場のほか全国的に知られる大手製造業の工場へ多くの納入実績をもっています。販売価格は安いもので100万円弱、高いものは1,000万円超、平均300万円台です。
         
これまではこれを普通に作って売っていましたが、最近、「無料レンタルサービス」を始めました。それは、本来売り物であった機械設備を顧客(工場)に無料で設置して、月々定額の点検・メンテナンス費用をいただくビジネスです。

月々定額費用には修理や部品交換やメンテナンスなど、すべて含まれています。契約期間内は定額フィーをいただく、いわゆるストック型ビジネスです。

契約期間が終わると引き払うか、そのまま継続するか、あるいは製品をバージョンアップするかの選択となります。

さらに、最初のひと月はこのメンテナンス費用を無料にします。1ヵ月間の無料お試しサービスにすることで、顧客(工場)側もテスト導入がしやすくなり
ます。その期間で満足しない場合は2ヵ月目以降の契約には至らず、引き払えばよいのです。

一方、顧客(工場)側は、購入しないので初期投資はゼロです。資産にならないため経費処理ができます。大手工場ほど年度予算管理がしっかりしていますから、予算が取れなければ設備導入はできません。

予算が取れたとしても翌年度の導入となりがちです。これが経費処理できるとなれば、他のメンテナンス費用と同様に、翌月からでも導入が可能です。

さらに「IoTサービス」も実施します。無料レンタルやメンテナンス契約した製品の使用状況をIoTを使って把握し、然るべき時期に部品交換するなどメン
テナンスすることで、顧客側が常に最適な状態で使えるように遠隔監視でき、いつでも駆けつけることができます。
 
このようなサービスは業界では全く例がなく新しい取り組みです。「モノを売らない!」「サービス業への転換!」そして、「IoTサービス付加!」。これらはモノ作り業界でも重要なキーワードとして考えるとよいでしょう。


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